【基盤 英語】モジュール7:前置詞の定義と識別基準

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目次

本モジュールの目的と構成

英文を読んでいるとき、”at the station”の”at”と”in the station”の”in”の違いを問われて、明確に答えられるだろうか。前置詞は英語の中で最も使用頻度が高い語類の一つでありながら、その機能を正確に定義できる学習者は少ない。前置詞を「訳語の暗記」で処理しようとすると、一つの前置詞が持つ多数の用法に対応できず、未知の表現に出会うたびに行き詰まる。前置詞の問題は共通テストの文法問題から長文読解まで幅広く出題され、前置詞の選択を誤ると文全体の意味把握が崩れる。前置詞とは、名詞(句)の前に置かれてその名詞と他の語句との意味的・統語的関係を示す語類であり、この定義に基づいて前置詞の機能を体系的に理解することが本モジュールの目的である。

本モジュールは以下の層で構成される:

統語:前置詞の統語的機能の理解 → 前置詞が文中でどのような位置に現れ、どのような語句と結合し、どのような統語的役割(形容詞的修飾・副詞的修飾・補語)を果たすかを正確に識別する能力を確立する。前置詞句の内部構造と外部機能の区別が、この層の中心的な学習内容である。

意味:前置詞の意味関係の把握 → 前置詞が名詞句と結合することで生じる空間的・時間的・抽象的な意味関係を体系的に理解する。同一の前置詞が文脈に応じて異なる意味を表す仕組みを、核となる意味(コアイメージ)から説明できるようになることを目指す。

語用:文脈に応じた前置詞の運用 → 前置詞の選択が文脈や意図によって変わる場面を扱い、コロケーション(語と語の慣習的な結びつき)や慣用表現における前置詞の使い分けを正確に行えるようにする。

談話:前置詞と文章構造の関係 → 前置詞句が文章全体の中で果たす情報提示の役割を理解し、長文読解において前置詞句から必要な情報を効率的に抽出する能力を養成する。

このモジュールを修了すると、以下の能力が身につく。英文中の前置詞句を正確に認識し、それが文のどの要素を修飾しているかを判定できるようになる。前置詞の核となる意味から個別の用法を論理的に導き出せるため、未知の前置詞表現に出会っても意味を推測できるようになる。さらに、文脈に応じた前置詞の使い分けが可能になり、共通テストの文法・語法問題や長文読解において、前置詞に関する設問に根拠を持って解答できるようになる。これらの能力は、後続のモジュールで扱う接続詞の識別や句・節の構造分析において、前置詞句と他の語句との区別を正確に行うための前提となり、英文の構造把握全体を発展させることができる。

統語:前置詞の統語的機能の理解

英文中で”in”“on””at”などの前置詞を見かけたとき、その前置詞が文のどの部分にかかっているのかを即座に判断できなければ、文の意味を正確に把握することはできない。この層を終えると、前置詞句の内部構造を分析し、その前置詞句が文中で形容詞的修飾・副詞的修飾・補語のいずれの機能を果たしているかを正確に判定できるようになる。学習者は品詞の名称と基本機能(名詞・動詞・形容詞・副詞の区別)を備えている必要がある。前置詞の定義、前置詞句の構造分析、前置詞句の統語的機能の判定を扱う。後続の意味層で前置詞の多義性を理解する際、本層で確立した統語的分析の能力が不可欠となる。

【関連項目】

[基盤 M10-統語]
└ 句の定義と種類を理解し、前置詞句が句の一類型であることを確認する

[基盤 M05-統語]
└ 形容詞の統語的機能を理解し、前置詞句の形容詞的用法との対応を把握する

[基盤 M06-統語]
└ 副詞の統語的機能を理解し、前置詞句の副詞的用法との対応を把握する

【基礎体系】

[基礎 M04-統語]
└ 前置詞の意味体系と多義構造を原理的に理解する

1. 前置詞の定義と前置詞句の構造

前置詞を学ぶ際、「前置詞は名詞の前に置く語」という理解だけで十分だろうか。実際の英文では、前置詞の後に名詞だけでなく動名詞や名詞節が続く場合があり、また前置詞句全体が文中で果たす役割を把握しなければ、修飾関係を見誤る場面が頻繁に生じる。前置詞の識別が不十分なまま長文に取り組むと、前置詞句の修飾先を誤って特定し、文全体の意味を取り違える結果となる。

前置詞の定義と前置詞句の構造を正確に理解することによって、以下の能力が確立される。第一に、前置詞を他の品詞(副詞・接続詞)から正確に区別できるようになる。第二に、前置詞句の内部構造(前置詞+名詞句)を分析できるようになる。第三に、前置詞の目的語として機能する語句の種類(名詞・代名詞・動名詞・名詞節)を識別できるようになる。第四に、前置詞句の範囲(どこからどこまでが一つの前置詞句か)を正確に特定できるようになる。

前置詞の定義の理解は、次の記事で扱う前置詞句の統語的機能の判定、さらに意味層での前置詞の多義性の理解へと直結する。

1.1. 前置詞の定義と識別

一般に前置詞は「名詞の前に置く短い語」と漠然と理解されがちである。しかし、この理解は”according to”のような複合前置詞や、”in front of”のような句前置詞を適切に扱えないという点で不正確である。学術的・本質的には、前置詞とは名詞句(またはそれに準ずる要素)を目的語として取り、その名詞句と文中の他の要素との関係を示す機能語として定義されるべきものである。この定義が重要なのは、前置詞は必ず目的語を伴うという性質によって、目的語を取らない副詞との区別が可能になるためである。例えば”He looked up.”の”up”は目的語がないため副詞であるが、”He looked up the chimney.“の”up”は”the chimney”を目的語として取るため前置詞である。前置詞句は「前置詞+目的語(名詞句)」という内部構造を持ち、目的語には名詞・代名詞のほか、動名詞(“without knowing”)や名詞節(“depending on what he said”)も出現する。さらに注意すべき点として、前置詞の中には”according to”“because of”“in spite of””in front of”のように二語以上で一つの前置詞として機能するものがある。これらは群前置詞(group preposition)または複合前置詞(compound preposition)と呼ばれ、全体で一つの前置詞として名詞句を目的語に取る。群前置詞を構成する個々の語に分解して分析すると誤った品詞判定を招くため、「二語以上のまとまりが一つの前置詞として機能しているか」を常に検討する必要がある。加えて、前置詞の目的語が代名詞である場合には目的格(me, him, her, them等)が要求される点も品詞判定の重要な手がかりとなる。”between you and I”は非標準的な表現であり、正しくは”between you and me”となるのは、前置詞の目的語が目的格を取るという文法規則に基づく。

この原理から、前置詞を識別する具体的な手順が導かれる。手順1では対象の語の直後に名詞句(またはそれに準ずる要素)があるかを確認する。直後に名詞句があれば前置詞の候補となり、なければ副詞や他の品詞である可能性が高まる。手順2では、その語と直後の名詞句が一つのまとまり(前置詞句)として機能しているかを確認する。前置詞句全体を取り除いても文の骨格(主語+動詞+目的語/補語)が成立するかどうかで判定できる。手順3では、同じ語形が前置詞以外の品詞として使われる可能性を検討する。“before”“after””since”などは接続詞としても機能するため、直後に「主語+動詞」の構造(節)が続く場合は接続詞、名詞句が続く場合は前置詞と判定する。

例1: The cat sat on the mat.
→ “on”の直後に名詞句”the mat”がある。”on the mat”を除いても”The cat sat.”で文が成立する。→ “on”は前置詞、”on the mat”は前置詞句。

例2: He arrived before the ceremony.
→ “before”の直後に名詞句”the ceremony”がある。→ “before”は前置詞。cf. “He arrived before the ceremony started.”では”before”の後に節(the ceremony started)が続くため接続詞。

例3: She is interested in learning French.
→ “in”の直後に動名詞”learning French”がある。動名詞は名詞相当語句であるため、”in”は前置詞、”in learning French”は前置詞句。

例4: Please turn off the light. / The office is off the main road.
→ 前者の”off”は”the light”を目的語とする動詞句(句動詞turn off)の一部であり、”Turn the light off.”と語順変更が可能。後者の”off”は”the main road”を目的語とする前置詞であり、”off the main road”で「幹線道路から離れた場所に」という位置関係を示す。

以上により、前置詞を副詞・接続詞から正確に区別し、前置詞句の範囲と内部構造を特定することが可能になる。

2. 前置詞句の統語的機能

前置詞句が「前置詞+名詞句」という構造を持つことを理解しただけでは、英文の意味を正確に把握するには不十分である。前置詞句が文中のどの語句を修飾しているかを判定できなければ、文の解釈を誤る。例えば”I saw a man with a telescope.”という文では、”with a telescope”が”a man”を修飾するのか”saw”を修飾するのかによって、「望遠鏡を持った男を見た」と「望遠鏡で男を見た」という全く異なる意味になる。

前置詞句の統語的機能を正確に判定する能力によって、以下の能力が確立される。第一に、前置詞句が名詞を修飾する形容詞的用法を識別できるようになる。第二に、前置詞句が動詞・形容詞・文全体を修飾する副詞的用法を識別できるようになる。第三に、前置詞句が補語として機能する用法を識別できるようになる。第四に、修飾先の判定によって文の意味を正確に確定できるようになる。

前置詞句の統語的機能の判定は、後続の意味層で前置詞の意味を文脈に即して解釈する際の基礎となる。

2.1. 形容詞的用法・副詞的用法・補語用法の識別

一般に前置詞句の機能は「場所や時を表す」と単純に理解されがちである。しかし、この理解は前置詞句が名詞を修飾する場合と動詞を修飾する場合の区別を説明できないという点で不正確である。学術的・本質的には、前置詞句の統語的機能は、文中での位置と修飾先に基づいて、形容詞的用法(名詞修飾)、副詞的用法(動詞・形容詞・文修飾)、補語用法(主語補語・目的語補語)の三つに分類されるべきものである。この分類が重要なのは、同じ前置詞句でも修飾先が異なれば文の意味が根本的に変わるためである。三つの用法をさらに詳しく定義すると、形容詞的用法とは前置詞句が名詞の直後に置かれ、その名詞の性質・属性・所属関係を限定する機能であり、日本語の「~の」に相当する関係を示す。副詞的用法とは前置詞句が動詞・形容詞・他の副詞・文全体のいずれかを修飾し、場所・時間・方法・理由・条件などの付加的情報を提供する機能であり、文中の位置は比較的自由に変動する。補語用法とは前置詞句がbe動詞の後やSVOC構文のC位置に置かれ、主語または目的語の状態・位置・属性を述べる機能であり、その前置詞句を除くと文の意味が不完全になるという特徴を持つ。この三者の判別に際して最も頻出する誤りは、副詞的用法と補語用法の混同である。”The children are in the garden.”のような文で”in the garden”を副詞的用法と判定する学習者が多いが、”The children are.”では文が不完全であるため、”in the garden”はbe動詞の補語として文の必須要素を構成している。

この原理から、前置詞句の統語的機能を判定する具体的な手順が導かれる。手順1では前置詞句の直前の語を確認する。直前が名詞であり、その前置詞句がその名詞の性質・属性を限定している場合、形容詞的用法と判定する。「どのような~か」という問いに答えている前置詞句がこれに該当する。手順2では前置詞句が動詞の意味を補足しているかを確認する。「どこで」「いつ」「どのように」「なぜ」という問いに対する答えとなっている場合、副詞的用法と判定する。この場合、前置詞句は動詞の直後に限らず文頭・文末にも出現しうる。手順3では前置詞句がbe動詞やSVOC構文の補語位置に置かれているかを確認する。”The book is on the table.”の”on the table”のように、主語の状態・位置を説明する前置詞句は補語用法と判定する。

例1: The book on the table is mine.
→ “on the table”は直前の名詞”the book”を修飾し、「テーブルの上の本」と限定している。→ 形容詞的用法。

例2: She studied at the library.
→ “at the library”は動詞”studied”に対して「どこで勉強したか」を示している。→ 副詞的用法。

例3: The meeting is at three o’clock.
→ “at three o’clock”はbe動詞”is”の後に置かれ、主語”The meeting”の時間的状態を示す補語として機能している。→ 補語用法。

例4: I found the cat under the bed.
→ “under the bed”は目的語”the cat”の位置を示すSVOCのC(補語)として機能している。「猫がベッドの下にいる状態を見つけた」という意味であり、”found”を修飾する副詞的用法(ベッドの下で見つけた)とは異なる解釈になる。→ 補語用法。

以上により、前置詞句の統語的機能を三つの類型(形容詞的用法・副詞的用法・補語用法)に正確に分類し、文の意味を確定することが可能になる。

3. 前置詞と副詞の識別基準

前置詞の定義と前置詞句の機能を学んだ上で、実際の英文で最も判断に迷うのが、同じ語形が前置詞としても副詞としても使われる場合の識別である。“up”“down”“in”“out”“on””off”などの語は、文脈によって前置詞にも副詞にもなりうる。この識別ができなければ、句動詞(phrasal verb)の処理や文構造の分析で誤りが生じる。

前置詞と副詞の識別能力によって、以下の能力が確立される。第一に、同一語形の前置詞用法と副詞用法を文脈から正確に区別できるようになる。第二に、句動詞(look up, give up等)における副詞と、前置詞句の前置詞を区別できるようになる。第三に、文構造の分析において前置詞句の範囲を正確に特定できるようになる。

前置詞と副詞の識別は、文の要素の識別(モジュール14)やより高度な構文分析において不可欠な基礎となる。

3.1. 目的語の有無と語順テストによる判定

前置詞と副詞の区別は目的語の有無という統語的基準によって判定される。前置詞は必ず名詞句を目的語として取るのに対し、副詞は目的語を取らない。「意味で判断する」という方法では、”up”が「上に」という空間的意味を持つ場合に前置詞か副詞かを決定できないため、体系的な判定基準が必要である。この統語的基準が重要なのは、語形が同一であっても統語的振る舞いの違いから品詞を一義的に確定できるためである。さらに、句動詞(phrasal verb)と前置詞動詞(prepositional verb)の区別も、この基準に基づいて行うことができる。句動詞は「動詞+副詞小辞」の結合であり、目的語が代名詞の場合に動詞と小辞の間に挿入される(“pick it up” ○ / “pick up it” ×)。一方、前置詞動詞は「動詞+前置詞」の結合であり、前置詞の目的語は常に前置詞の直後に置かれる(“look at it” ○ / “look it at” ×)。この語順テストは入試の文法問題でも頻出するパターンであり、正確な品詞判定に直結する。また、一つの動詞が句動詞としても前置詞動詞としても機能する場合がある点にも注意が必要である。“She ran over the details.”(前置詞:詳細を見渡す)と”A car ran over a cat.”では、後者の”run over”は「ひく」という句動詞として一体化した意味を持ち、”A car ran a cat over.”への語順変更が可能である。このように、同じ「動詞+語」の組み合わせでも文脈に応じて前置詞と副詞の判定が変わりうるため、語順テストの実施が不可欠となる。

この原理から、前置詞と副詞を識別する具体的な手順が導かれる。手順1では対象の語の直後に名詞句があるかを確認する。名詞句があれば前置詞の候補、なければ副詞と判定する。手順2では句動詞の可能性を検討する。“look up””turn off”などの句動詞では、目的語が代名詞の場合に語順が変わる(“look it up” ○ / “look up it” ×)。この語順変更が可能であれば、“up””off”は句動詞の一部を構成する副詞である。手順3では前置詞句として取り除くテストを行う。対象の語と直後の名詞句を一括して文から取り除いても文が成立する場合、その語は前置詞として前置詞句を形成している。一方、対象の語だけを取り除くと文の意味が成立しなくなる場合(句動詞の副詞部分)、その語は動詞と一体化した副詞である。

例1: She walked up the stairs. / She looked up.
→ 前者:“up”の直後に”the stairs”(名詞句)がある。”up the stairs”を取り除いても”She walked.”が成立する。→ “up”は前置詞。後者:”up”の直後に名詞句がない。→ “up”は副詞。

例2: He turned off the radio. / He turned off at the junction.
→ 前者:”He turned the radio off.”と語順変更が可能(目的語が動詞と副詞の間に入る)。→ “off”は句動詞”turn off”の副詞部分。後者:”off”の直後に名詞句がなく、”at the junction”は別の前置詞句。→ “off”は副詞(「曲がった」の意味で動詞を修飾)。

例3: The plane flew over the city. / The game is over.
→ 前者:”over”の直後に”the city”がある。”over the city”を取り除いても”The plane flew.”が成立する。→ “over”は前置詞。後者:”over”の直後に名詞句がなく、be動詞の補語として「終わった」の意味を表す。→ “over”は副詞(形容詞的に使われる副詞)。

例4: Please come in. / There is a crack in the wall.
→ 前者:”in”の直後に名詞句がない。→ “in”は副詞(「中へ」の意味)。後者:”in”の直後に”the wall”がある。”in the wall”は名詞”crack”を修飾する前置詞句。→ “in”は前置詞。

以上により、同一語形の前置詞用法と副詞用法を、目的語の有無と語順テストという統語的基準に基づいて正確に識別することが可能になる。

意味:前置詞の意味関係の把握

前置詞の統語的機能を判定できるようになった後に取り組むべきは、前置詞が表す意味関係の理解である。“at”“in””on”の使い分けを丸暗記しようとすると、用法の数が膨大になり対応しきれない。この層を終えると、主要な前置詞の核となる意味(コアイメージ)を理解し、そこから個別の用法を論理的に導き出すことで、初見の前置詞表現の意味を推測できるようになる。前提として、統語層で確立した前置詞句の構造分析と機能判定の能力が求められる。空間的意味関係、時間的意味関係、抽象的意味関係への拡張を扱う。本層で確立した前置詞の意味理解は、語用層で文脈に応じた前置詞選択を行う際の判断基盤として機能する。

【関連項目】

[基盤 M25-意味]
└ 語の意味と辞書の構造を理解し、前置詞の多義性を辞書で確認する方法を把握する

[基盤 M26-意味]
└ 多義語の処理方法を理解し、前置詞の複数の意味を体系的に整理する

[基盤 M29-意味]
└ 文脈からの語義推測手順を理解し、前置詞の意味を文脈から判断する能力を確認する

【基礎体系】

[基礎 M04-意味]
└ 前置詞の意味体系を認知言語学的な観点から原理的に理解する

1. 空間を表す前置詞の核となる意味

前置詞の意味を学ぶ際、「atは『~で』、inは『~の中に』、onは『~の上に』」という訳語だけで十分だろうか。実際の英文では”arrive at the station”と”arrive in Tokyo”のように、同じ「到着する」でも前置詞が変わる場面や、”on the wall”のように「上に」では説明できない用法が頻繁に生じる。訳語の暗記が不十分なまま読解に取り組むと、前置詞の選択問題で根拠のない推測に頼る結果となる。

空間を表す前置詞の核となる意味の理解によって、以下の能力が確立される。第一に、at・in・onの空間的意味の違いを核となるイメージから説明できるようになる。第二に、「~で」と訳せる場面でもat・in・onのいずれが適切かを判断できるようになる。第三に、核となる意味から派生する比喩的・抽象的用法の根拠を理解できるようになる。

空間を表す前置詞の理解は、次の記事で扱う時間表現への拡張、さらに抽象的用法の理解へと直結する。

1.1. at・in・onの空間的コアイメージ

一般にat・in・onは「~で・~の中に・~の上に」という訳語で理解されがちである。しかし、この理解は”at the corner”(角で)と”in the corner”(角に)の違いや、“on the ceiling”(天井に)のように「上」ではない”on”の用法を説明できないという点で不正確である。学術的・本質的には、atは「点」としての位置関係、inは「空間内部への包含」、onは「面との接触」という核となる意味(コアイメージ)を持つものとして定義されるべきである。この核となる意味が重要なのは、個別の訳語を暗記しなくても、コアイメージから個々の用法を論理的に導き出せるためである。三つのコアイメージをさらに精密に定義すると、atの「点」とは対象物の内部構造や広がりに関心を向けず、位置情報のみを伝える捉え方であり、話者が対象物をどの程度の精度で捉えているかに依存する。同じ場所でも”at the school”(学校という地点で)と”in the school”(学校の建物の中で)では前置詞が異なるのは、話者が学校をどのように概念化しているかの違いによる。inの「内部」とは三次元的な空間(部屋・箱・国)だけでなく、二次元的な領域(“in the field”=畑の中で)にも拡張される。onの「面との接触」は水平面に限定されず、垂直面(“on the wall”)、天井(“on the ceiling”)、さらには接触しているように見えないが概念的に面の上にあるとみなされる場合(“on the island”=島に接触して存在する)にも適用される。この拡張性を理解することで、日本語の「上に」という訳語に引きずられる誤判断を防ぐことができる。

この原理から、空間的前置詞を選択する具体的な手順が導かれる。手順1では対象物を「点」として捉えているかを確認する。対象物の内部構造や広がりに関心がなく、位置情報のみを伝える場合はatを選択する。”at the bus stop”は停留所を一つの「点」として捉えた表現である。手順2では対象物の「内部空間」を意識しているかを確認する。三次元的な空間の中にいる・入っているという関係を表す場合はinを選択する。”in the room”は部屋という空間の内部にいることを表す。手順3では対象物の「面」との接触を意識しているかを確認する。表面に接している関係を表す場合はonを選択する。”on the wall”は壁という面に接触していることを表し、壁が垂直であっても水平であっても使用できる。

例1: I’ll meet you at the station. / I’ll meet you in the station.
→ atは駅を「待ち合わせ場所」という点として捉えた表現。inは駅の建物の内部空間を意識した表現。前者は「駅で(どこかの地点で)」、後者は「駅の中で」のニュアンスの差が生じる。

例2: There is a picture on the wall.
→ “on”は「面との接触」を表す。壁は垂直面だが、絵が壁面に接触している関係があるため”on”を使用する。「上に」という訳語では説明できないが、「面との接触」というコアイメージからは自然に導かれる。

例3: She is at her desk. / She is in her office.
→ “at her desk”は机を作業場所という点として捉えた表現。”in her office”はオフィスという空間の内部にいることを表す。同じ人物の位置でも、捉え方によって前置詞が変わる。

例4: The cat is on the roof. / The cat is in the box. / The cat is at the door.
→ “on the roof”は屋根という面との接触。”in the box”は箱という空間の内部への包含。”at the door”はドアを位置の目印(点)として捉えた表現。三つの前置詞が「猫の位置」を異なる空間関係で示している。

以上により、at・in・onの空間的用法を核となる意味から論理的に判断し、訳語の暗記に頼らずに適切な前置詞を選択することが可能になる。

2. 時間を表す前置詞の意味体系

空間を表す前置詞の核となる意味を理解した上で、次に取り組むべきは時間表現への拡張である。前置詞の時間的用法は空間的意味の比喩的拡張として理解できる場合が多く、「atは時刻、inは月・年、onは日付」という規則を丸暗記するよりも、空間的コアイメージとの対応関係を理解する方が体系的な知識になる。

時間を表す前置詞の意味体系の理解によって、以下の能力が確立される。第一に、at・in・onの時間的用法を空間的コアイメージとの対応で説明できるようになる。第二に、時間表現における前置詞の選択を論理的に判断できるようになる。第三に、for・during・sinceなど時間の幅や起点を表す前置詞の使い分けができるようになる。

時間を表す前置詞の理解は、次の記事で扱う抽象的な意味関係の理解へと接続する。

2.1. 空間から時間への意味拡張

一般に時間の前置詞は「atは時刻、inは月・年・季節、onは日付・曜日」という対応表で理解されがちである。しかし、この理解は”in the morning”と”at night”の違いや、”on Monday morning”のような複合的な表現を説明できないという点で不正確である。学術的・本質的には、時間の前置詞は空間的コアイメージの比喩的拡張として理解されるべきである。atは「時間上の一点」、inは「時間的な幅の内部」、onは「特定の日という面への接触(密着)」を表す。この対応関係が重要なのは、空間の原理を時間に適用するだけで、個別の規則を暗記せずに時間的前置詞の使い分けが導き出せるためである。空間から時間への意味拡張は認知言語学でメタファー(概念的比喩)と呼ばれる現象であり、人間は抽象的な概念(時間)を具体的な経験(空間)を通して理解する傾向がある。この認知的原理に基づくと、”at night”が”in the night”でないのは、話者が夜という時間帯を一つの「点」として概念化する慣習が英語に定着しているためであり、“at noon”“at dawn””at dusk”も同様に特定の時点を点的に捉えた表現である。一方、“in the evening””in the afternoon”は夕方・午後を時間的な広がりを持つ「内部空間」として捉えている。このような非対称性は個別に暗記するのではなく、「英語話者がその時間帯をどう概念化しているか」という観点から理解することで、体系的な知識になる。

以上の原理を踏まえると、時間的前置詞を選択するための手順は次のように定まる。手順1では時間を「点」として捉えているかを確認する。具体的な時刻(at 3 o’clock)や特定の瞬間(at that moment)など、時間軸上の一点を指す場合はatを選択する。”at night”も夜という時間帯を一つの点として捉えた慣用的表現である。手順2では時間を「幅」として捉えているかを確認する。月・年・季節・午前中・世紀など、一定の時間的広がりの内部を表す場合はinを選択する。”in the morning”は朝という時間帯の内部にいることを表す。手順3では特定の「日」に密着した出来事かを確認する。曜日・日付・特定の日(on Christmas Day)など、カレンダー上の一日という単位に結びつく場合はonを選択する。”on Monday morning”は月曜日という特定の日に密着した朝を表すため、inではなくonが優先される。

例1: The meeting starts at 9:00 a.m.
→ 「9時」は時間軸上の一点。→ at。空間のatが「点」を表すことと対応する。

例2: She was born in April. / She was born in 1990.
→ 「4月」「1990年」はいずれも時間的な幅を持つ。その幅の「内部」での出来事。→ in。空間のinが「内部」を表すことと対応する。

例3: The exam is on Friday. / We met on a cold winter morning.
→ 「金曜日」「ある寒い冬の朝」はいずれも特定の日に結びついた表現。→ on。空間のonが「面との接触」を表すことと対応し、特定の日に「密着」した出来事と捉える。

例4: I have lived here for three years. / I have lived here since 2020.
→ “for”は時間の「長さ・幅」を表す(3年間という期間の長さ)。”since”は時間の「起点」を表す(2020年という始まりの点から現在まで)。”for”は空間的には「~にわたって(距離の幅)」、”since”は「~以来(出発点)」に対応する。

以上により、空間的コアイメージとの対応関係を利用して、時間を表す前置詞を体系的に選択することが可能になる。

3. 抽象的意味関係への拡張

空間・時間の前置詞を理解した上で、最後に取り組むべきは前置詞の抽象的用法である。“interested in”“depend on””good at”のように、前置詞が空間的・時間的な意味を離れて抽象的な関係を表す場合がある。これらの用法も、多くの場合は空間的コアイメージからの比喩的拡張として理解できる。

抽象的意味関係の理解によって、以下の能力が確立される。第一に、「形容詞+前置詞」「動詞+前置詞」の組み合わせにおける前置詞の選択理由を説明できるようになる。第二に、未知の前置詞表現に出会ったとき、コアイメージから意味を推測できるようになる。第三に、前置詞の多義性を「暗記すべき別々の意味」ではなく「一つの核からの拡張」として体系的に把握できるようになる。

抽象的用法の理解は、語用層で扱うコロケーションや慣用表現の前置詞選択の基盤となる。

3.1. コアイメージからの比喩的拡張

前置詞の抽象的用法とは、空間的・時間的な場面を離れ、心理的・論理的な関係を表す用法である。”interested in”や”depend on”の前置詞は「そういうものだから覚えるしかない」と処理されることが多いが、この方法では新しい表現に出会うたびに暗記量が増え続けるという問題がある。抽象的用法の前置詞もコアイメージの比喩的拡張として説明可能であり、inは「関心・没頭という心理的空間の内部にいること」、onは「依存・接触という心理的な面に載っていること」、atは「注意・感情が向かう点」として理解されるべきである。この拡張的理解が重要なのは、前置詞の選択に論理的根拠を持てるようになり、未知の表現にも対応できるためである。認知言語学的に見ると、空間→時間→抽象という拡張の方向は、人間の認知構造における「具体から抽象へ」という一般的傾向を反映しており、前置詞の多義性はランダムなものではなく、コアイメージから放射状に広がる意味ネットワーク(放射カテゴリー)として体系的に整理できる。”in”を例にとると、「空間の内部」→「時間帯の内部」→「状態の内部」(in danger=危険という状態の中にいる)→「領域の内部」(in science=科学という領域の中に関心がある)のように、コアイメージからの距離に応じて段階的に抽象度が上がっていく。この放射的拡張の構造を理解していれば、初見の”in”の用法に出会ったとき、「何の内部にいるのか」を問うだけで意味が推測できることが多い。同様に”on”であれば「何の面に載っているのか」、”at”であれば「何という点に向かっているのか」を問えばよい。

では、抽象的前置詞の意味を判断するにはどうすればよいか。手順1では前置詞のコアイメージ(at=点、in=内部、on=面接触)を思い出す。手順2ではそのコアイメージを比喩的に拡張して当該の文脈に当てはめる。”interested in music”であれば、「音楽という領域の内部に関心がある」と捉える。”depend on others”であれば、「他者という面の上に載って支えられている」と捉える。手順3ではコアイメージによる説明と実際の意味が整合するかを確認する。整合すれば理解は正しく、整合しない場合はその表現が高度に慣用化しているため、個別に記憶する必要がある。

例1: She is interested in science.
→ “in”のコアイメージは「内部」。科学という知的領域の内部に関心が入り込んでいる状態。→ 「科学に興味がある」。

例2: The success depends on your effort.
→ “on”のコアイメージは「面接触」。成功があなたの努力という面の上に載っている(支えられている)状態。→ 「成功はあなたの努力次第だ」。

例3: He is good at mathematics.
→ “at”のコアイメージは「点」。数学という一点において能力が集中している状態。→ 「数学が得意だ」。”good at”は能力が特定の対象に向かうことを「点」で捉えた表現。

例4: They agreed on the plan. / They agreed with the proposal.
→ “agree on”は「計画という面の上に全員が載っている(合意の地点に接触している)」→ 内容について合意する。”agree with”は「提案と一緒にいる(同じ方向に動いている)」→ 意見に賛成する。前置詞の違いが合意の性質の違いを示している。

これらの例が示す通り、コアイメージからの比喩的拡張によって、抽象的な前置詞用法を体系的に理解する能力が確立される。

語用:文脈に応じた前置詞の運用

統語層で前置詞句の構造と機能を判定する力を、意味層で前置詞のコアイメージから個別の用法を導き出す力を確立した。しかし、実際の英文では同じ意味関係を表す場合でも文脈や慣習によって前置詞の選択が変わることがある。”arrive at”と”arrive in”の使い分け、”by bus”と”on the bus”の違いなど、コアイメージだけでは十分に説明しきれない場合に対応する力が必要である。この層を終えると、コロケーション(語と語の慣習的な結びつき)や慣用表現における前置詞の選択基準を理解し、文脈に応じて適切な前置詞を判断できるようになる。前提として、意味層で確立した前置詞のコアイメージの理解と、空間・時間・抽象的用法の体系的知識が求められる。動詞+前置詞のコロケーション、形容詞+前置詞のコロケーション、慣用的前置詞表現の処理を扱う。本層で確立した前置詞の運用能力は、談話層で長文中の前置詞句から情報を効率的に抽出する際の実践的基盤として機能する。

【関連項目】

[基盤 M30-語用]
└ コロケーションの認識を理解し、前置詞を含むコロケーションの体系的把握に接続する

[基盤 M31-語用]
└ イディオムの識別を理解し、前置詞を含む慣用表現の処理方法を確認する

[基盤 M45-語用]
└ 直接表現と間接表現の区別を理解し、前置詞句が表現の丁寧さや間接性に与える影響を把握する

【基礎体系】

[基礎 M04-語用]
└ 前置詞の意味体系を応用的・文脈依存的な観点から発展させる

1. 動詞と前置詞の結びつき

前置詞の意味を学んだ上で、「look at」「look for」「look into」のように同じ動詞でも後続の前置詞が変わると意味が大きく変わる現象に対処する必要がある。これらの組み合わせを一つずつ暗記しようとすると膨大な量になるが、前置詞のコアイメージを活用すれば、多くの場合に論理的な推測が可能である。

動詞+前置詞のコロケーションの理解によって、以下の能力が確立される。第一に、同じ動詞が異なる前置詞と結びつくとき、意味がどう変わるかを予測できるようになる。第二に、未知の「動詞+前置詞」の組み合わせに出会っても、前置詞のコアイメージから意味を推測できるようになる。第三に、共通テストの語法問題で、前置詞の選択に根拠を持って解答できるようになる。

動詞+前置詞の理解は、次の記事で扱う形容詞+前置詞のコロケーション、さらに慣用的前置詞表現の処理へと発展する。

1.1. コアイメージによる動詞+前置詞の意味予測

一般に「動詞+前置詞」の組み合わせは「セットで覚える」と理解されがちである。しかし、この理解は組み合わせの数が膨大になるため実用性に乏しいという点で不正確である。学術的・本質的には、動詞+前置詞の意味は「動詞の意味」と「前置詞のコアイメージ」の合成として導出されるべきものである。lookは「視線を向ける」、atは「点」、forは「目標に向かう方向」、intoは「内部への移動」というコアイメージを持ち、これらの合成から個別の意味が生じる。この合成的理解が重要なのは、初見の組み合わせでも意味を論理的に推測できるためである。ただし、合成的理解がすべての動詞+前置詞の組み合わせに均等に有効であるわけではない。動詞+前置詞の結びつきには、合成的透明性(compositionality)の度合いに応じた段階がある。第一段階は完全に合成的な結びつきであり、動詞の意味と前置詞のコアイメージから意味が直接導出できるもの(“look at”=視線を点に向ける→見る)。第二段階は部分的に合成的な結びつきであり、コアイメージの比喩的拡張を経由して意味が推測できるもの(“look into”=視線を内部に向ける→調査する)。第三段階は慣用化した結びつきであり、合成的な推測が困難で個別の記憶が必要なもの(“look after”=世話をする。”after”の「後ろ」というイメージだけでは「世話」には到達しにくい)。この三段階を意識することで、学習者はどの結びつきにコアイメージを適用すべきか、どの結びつきを個別に記憶すべきかを効率的に判断できるようになる。入試で頻出する動詞+前置詞の大部分は第一段階か第二段階に属するため、コアイメージによる推測は極めて有効な戦略である。

上記の定義から、動詞+前置詞の意味を判断する手順が論理的に導出される。手順1では動詞の基本的な意味を確認する。”look”であれば「視線を向ける」、”come”であれば「近づく・到達する」という核の意味を把握する。手順2では前置詞のコアイメージを当てはめる。atなら「点」、forなら「目標方向」、intoなら「内部移動」を動詞の動作と組み合わせる。手順3では合成した意味が文脈に適合するかを確認する。適合すれば理解は正しく、適合しない場合はその組み合わせが高度に慣用化しているため、意味を個別に確認する必要がある。

例1: look at / look for / look into
→ “look at”=視線を点に向ける→「~を見る」。“look for”=視線を目標方向に向ける→「~を探す」。“look into”=視線を内部に向ける→「~を調査する」。いずれも動詞と前置詞のコアイメージの合成で意味が導出できる。

例2: come across / come up with
→ “come across”=移動してきて横切る→「~に偶然出くわす」。“come up with”=近づいて上に到達して一緒になる→「~を思いつく」。抽象度は高いが、コアイメージとの対応が認められる。

例3: run into / run out of
→ “run into”=走って内部に突入する→「~に偶然会う」「~に衝突する」。“run out of”=走って外に出る→「~を使い果たす」。空間的な動きが比喩的に拡張されている。

例4: get over / get through
→ “get over”=越えて向こう側に到達する→「~を乗り越える」「~から回復する」。“get through”=通り抜けて到達する→「~を終える」「~を通過する」。”over”の「越える」と”through”の「貫通」というコアイメージが意味の違いを生んでいる。

以上により、動詞+前置詞の組み合わせを丸暗記ではなくコアイメージの合成として理解し、初見の表現の意味を推測する能力が確立される。

2. 形容詞と前置詞の結びつき

動詞+前置詞のコロケーションと同様に、形容詞+前置詞の組み合わせも入試で頻出する。“afraid of”“proud of”“interested in””good at”など、形容詞の後に続く前置詞の選択も、前置詞のコアイメージから説明可能な場合が多い。

形容詞+前置詞のコロケーションの理解によって、以下の能力が確立される。第一に、主要な形容詞+前置詞の組み合わせにおける前置詞の選択理由を説明できるようになる。第二に、似た意味の形容詞でも異なる前置詞を取る場合(“afraid of”と”anxious about”)の違いを理解できるようになる。第三に、形容詞+前置詞の問題で根拠を持って解答できるようになる。

形容詞+前置詞の理解は、次の記事で扱う慣用的前置詞表現とともに、前置詞の運用能力の完成に寄与する。

2.1. 感情・評価を表す形容詞と前置詞の対応

形容詞+前置詞とは何か。「形容詞の後の前置詞は決まっているから覚える」という回答は、前置詞の選択に内在する論理を説明できない。形容詞+前置詞の結びつきの本質は、感情や評価が向かう対象・原因・領域との意味的関係にあり、その関係を前置詞のコアイメージが示している。形容詞が表す心理的状態(感情・評価・能力・態度)が外界のどの対象にどのような方向性で向かっているかを、前置詞が空間的メタファーとして符号化しているのである。この原理を理解する上で重要なのは、感情・評価の前置詞は大きく四つの意味関係に整理できるという点である。第一に「原因・源泉」の関係では、感情を引き起こす対象を”of”(起源・分離のイメージ)で指し示す。“afraid of”“proud of”“ashamed of”“tired of”はいずれも感情の「源」を”of”で表している。第二に「対象の周辺」の関係では、心配や関心が及ぶ範囲を”about”(周辺のイメージ)で指し示す。“worried about”“curious about””excited about”はいずれも感情が向かう対象の「まわり」を”about”で表している。”of”が直接的な原因を指すのに対し、“about”はより漠然とした対象を指すという使い分けがある。第三に「領域・内部」の関係では、能力や関心が及ぶ分野を”in”(内部のイメージ)で指し示す。“interested in”“skilled in”“rich in”は対象の「領域の中に入り込んでいる」状態を表す。第四に「焦点・点」の関係では、能力や感情が特定の対象に集中していることを”at”(点のイメージ)で指し示す。“good at”“surprised at””angry at”は感情・能力が一点に向かう状態を表す。

この原理から、形容詞+前置詞の意味を判断する具体的な手順が導かれる。手順1では形容詞が表す感情や評価が「何に対して」向けられているかを確認する。手順2ではその「向かい先」と形容詞の間にある意味的関係を特定する。原因・対象なら”of”(起源・分離のイメージ)や”about”(周辺のイメージ)、領域なら”in”(内部のイメージ)や”at”(点のイメージ)、対象への方向なら”for”(目標方向のイメージ)が選ばれる。手順3ではコアイメージとの整合性を確認し、適合しない場合は個別に記憶する。

例1: afraid of spiders / anxious about the result
→ “afraid of”は恐怖の「源・原因」を”of”(起源・分離)で示す。「蜘蛛から生じる恐怖」。“anxious about”は不安の「周辺にある事柄」を”about”(周辺)で示す。「結果の周辺に心配がある」。恐怖の直接的な原因には”of”、漠然とした心配の対象には”about”が対応する。

例2: interested in music / good at sports
→ “interested in”は関心が「音楽という領域の内部」に向かっている。”good at”は能力が「スポーツという一点」に集中している。”in”の「内部」と”at”の「点」というコアイメージの違いが、関心と能力という異なる意味関係を生んでいる。

例3: proud of his achievement / responsible for the project
→ “proud of”は誇りの「源」を”of”で示す。「彼の業績から生じる誇り」。”responsible for”は責任が「プロジェクトという目標」に向かっていることを”for”で示す。「プロジェクトに向かう責任」。

例4: familiar with the system / similar to the original
→ “familiar with”は「システムと一緒にいる(よく知っている)」状態を”with”(随伴)で示す。“similar to”は「オリジナルに向かっている(近い)」状態を”to”(方向・到達点)で示す。”with”の「一緒」と”to”の「方向」が、親密さと類似性という異なる関係を表す。

以上の適用を通じて、形容詞+前置詞の組み合わせをコアイメージに基づいて体系的に理解する能力を習得できる。

3. 慣用的前置詞表現の処理

動詞+前置詞、形容詞+前置詞のコロケーションを理解した上で、最後に取り組むべきは、コアイメージによる説明が困難な高度に慣用化した前置詞表現の処理方法である。“by bus”“on foot”“in time””at once”のような表現は、個々の語の意味の合成だけでは十分に説明できない場合がある。

慣用的前置詞表現の処理能力によって、以下の能力が確立される。第一に、慣用的表現とコアイメージで説明可能な表現を区別できるようになる。第二に、慣用的表現においても部分的にコアイメージが機能している場合を見抜けるようになる。第三に、入試で頻出する慣用的前置詞表現を効率的に整理できるようになる。

慣用的前置詞表現の処理は、談話層で長文中の前置詞句を素早く処理する際に直接役立つ実践的な能力である。

3.1. コアイメージの限界と慣用表現への対処

慣用的前置詞表現とは、前置詞のコアイメージだけでは意味を完全に導出できない、高度に固定化された表現である。「理屈抜きで覚える」という対処法はコアイメージで説明可能な部分まで見落としてしまうため、効率的とは言えない。慣用的前置詞表現はコアイメージとの関連度によって三段階に分類されるべきものである。第一段階はコアイメージで完全に説明できる表現(“in the morning”=朝という時間帯の内部)、第二段階はコアイメージの痕跡が残る表現(“by bus”=バスの「そばにいる」→バスという手段に依拠する)、第三段階はコアイメージとの対応が希薄な高度に慣用化した表現(“at once”=即座に)である。この三段階の分類が重要なのは、どの表現に論理的理解を適用し、どの表現を個別に記憶すべきかを判断できるためである。入試において慣用的前置詞表現が問われる場面を考えると、この三段階の区別は学習効率に直結する。第一段階の表現はコアイメージの理解さえあれば対応できるため、個別の暗記は不要である。第二段階の表現はコアイメージとの関連を意識することで記憶が定着しやすくなるため、「なぜこの前置詞か」という問いを立てながら学習すべきである。第三段階の表現のみが純粋な暗記対象となるが、類似パターンでグループ化する(交通手段の”by”、身体部位の”by the hand”など)ことで記憶の負担を軽減できる。また、第二段階と第三段階の境界は必ずしも明確ではなく、学習者の理解度によって同じ表現が異なる段階に位置づけられることもある。重要なのは、まずコアイメージからの説明を試み、成功すれば第一・第二段階として処理し、失敗した場合にのみ第三段階として記憶するという処理の順序を徹底することである。

この原理から、慣用的前置詞表現に対処する具体的な手順が導かれる。手順1ではまずコアイメージによる説明を試みる。前置詞のコアイメージを当てはめて意味が通るかを確認する。手順2ではコアイメージの「痕跡」を探す。直接的な対応は困難でも、比喩的な拡張として理解できるかを検討する。手順3ではコアイメージによる説明が困難と判断した場合、その表現を慣用表現として記憶する。ただしその際にも、類似の表現(“by bus”“by train”“by air”など交通手段の”by”)をグループとして整理することで、記憶の効率を高める。

例1: by bus / by train / by air / on foot
→ 交通手段を表す”by”は無冠詞名詞と結合する。”by”のコアイメージ「そばにいる→手段として依拠する」から、「バスという手段で」と理解可能(第二段階)。”on foot”は「足という面に接触して移動する」→ 徒歩で。”on”のコアイメージの痕跡が残る(第二段階)。

例2: in time / on time
→ “in time”は「時間の内部に間に合う」→「間に合って」。”on time”は「時間という面にぴったり接触している」→「時間通りに」。コアイメージで明確に区別できる(第一段階)。”in time”は余裕があるニュアンス、”on time”は正確さのニュアンスを持つ。

例3: at once / at last / at least
→ “at once”は「一つの点において(同時に→即座に)」、”at last”は「最後の点において→ついに」、”at least”は「最小の点において→少なくとも」。いずれも”at”の「点」のイメージが痕跡的に残るが、意味の特定にはコアイメージだけでは不十分であり、慣用表現として整理すべきもの(第二~第三段階)。

例4: for the time being / in terms of / with regard to
→ これらは複数の語が一体化した複合前置詞的表現であり、コアイメージによる分析よりも一つのまとまりとして記憶する方が効率的(第三段階)。“for the time being”(当面は)、“in terms of”(~の観点から)、“with regard to”(~に関して)はそれぞれ時間・観点・関連という意味を表す。

4つの例を通じて、慣用的前置詞表現をコアイメージとの関連度に基づいて三段階に分類し、効率的に処理する能力の実践方法が明らかになった。

談話:前置詞と文章構造の関係

語用層までで確立した前置詞の識別・意味理解・文脈的運用の能力を、長文読解という実践的な場面で活用する段階に入る。長文の中では前置詞句が大量に出現し、それらすべてを同じ注意力で処理しようとすると読解速度が大幅に低下する。この層を終えると、長文中の前置詞句が果たす情報提示の役割を素早く判断し、重要な前置詞句と読み飛ばしてよい前置詞句を区別できるようになる。前提として、語用層で確立した前置詞のコロケーションや慣用表現の知識が求められる。前置詞句の情報的役割の判別、前置詞句と設問の対応関係、前置詞句を手がかりとした文章構造の把握を扱う。本層で確立した能力は、入試の長文読解において前置詞句から効率的に情報を抽出する実践力として発揮される。

【関連項目】

[基盤 M54-談話]
└ 指示語の照応関係を理解し、前置詞句内の指示語が文章の結束性に果たす役割を確認する

[基盤 M55-談話]
└ 接続表現と論理関係を理解し、前置詞句が文と文の論理的つながりに果たす役割を把握する

【基礎体系】

[基礎 M04-談話]
└ 前置詞の意味体系を談話レベルで応用する方法を学ぶ

1. 前置詞句の情報的役割

長文読解では、一つの文に複数の前置詞句が含まれることが珍しくない。”The professor of linguistics at the university in Tokyo gave a lecture on cognitive grammar in the main hall on Friday.”のような文では、六つの前置詞句が出現する。すべてを等しく注意深く処理するのではなく、設問に関わる情報とそうでない情報を素早く仕分ける必要がある。

前置詞句の情報的役割の判別能力によって、以下の能力が確立される。第一に、前置詞句が提供する情報の種類(場所・時間・方法・原因・対象など)を即座に分類できるようになる。第二に、文の骨格(主語+動詞+目的語/補語)と修飾的情報(前置詞句)を素早く区別できるようになる。第三に、長文中で重要度の高い前置詞句と低い前置詞句を判別できるようになる。

前置詞句の情報的役割の判別は、次の記事で扱う設問対応、さらに文章構造の把握へと接続する。

1.1. 前置詞句が提供する情報の分類と優先判断

一般に長文中の前置詞句は「すべて丁寧に訳す」か「なんとなく読み飛ばす」かの二択で処理されがちである。しかし、この理解は読解の効率と正確性を両立できないという点で不正確である。学術的・本質的には、前置詞句は文の骨格に対して付加的な情報を提供する修飾要素であり、その情報の種類と重要度に基づいて処理の優先順位を判断すべきものである。前置詞句が提供する情報は、場所(where)、時間(when)、方法・手段(how)、原因・理由(why)、対象・関連(what about)の五つに大別できる。この分類が重要なのは、設問が問う情報の種類と前置詞句が提供する情報の種類を照合することで、読むべき箇所を効率的に特定できるためである。情報の分類に加えて、前置詞句の重要度を判定する基準も理解しておく必要がある。重要度が高い前置詞句とは、文の骨格の意味を実質的に限定する前置詞句(”a book on economics”の”on economics”は「どの本か」を決定する)、論理関係を示す前置詞句(“because of””as a result of”など)、設問のキーワードと対応する前置詞句の三種類である。逆に重要度が低い前置詞句とは、文の骨格の意味を変えない付加的情報を提供するもの(”He spoke clearly at the meeting.”の”at the meeting”は「話した」という行為の場所を添えるだけ)であり、初読時には概要把握にとどめ、設問で問われた場合にのみ精読に戻るという処理が効率的である。

この原理から、長文中の前置詞句を効率的に処理する具体的な手順が導かれる。手順1ではまず文の骨格を特定する。前置詞句をすべて括弧に入れて除外し、主語+動詞+目的語/補語の構造を把握する。手順2では各前置詞句が提供する情報の種類を判定する。場所・時間・方法・原因・対象のいずれかに分類する。手順3では設問の要求と前置詞句の情報種類を照合する。設問が「いつ」を問うていれば時間の前置詞句、「どこで」を問うていれば場所の前置詞句に注目する。設問に直接関わらない前置詞句は意味の概要を把握するにとどめ、読解速度を維持する。

例1: The experiment (at the university) (in 2019) produced unexpected results (in the field of genetics).
→ 骨格:The experiment produced unexpected results. → 前置詞句の情報分類:(at the university)=場所、(in 2019)=時間、(in the field of genetics)=対象・領域。設問が「何の分野で」を問えば三つ目に注目する。

例2: (According to the report), the number of visitors (to the museum) increased (by 20 percent) (during the summer).
→ 骨格:The number of visitors increased. → 前置詞句の情報分類:(According to the report)=情報源、(to the museum)=場所・対象、(by 20 percent)=程度・方法、(during the summer)=時間。設問が「どのくらい増えたか」を問えば(by 20 percent)に注目する。

例3: Students (from various countries) gathered (at the conference center) (for a workshop) (on environmental issues).
→ 骨格:Students gathered. → 四つの前置詞句がそれぞれ出発点・場所・目的・主題を示す。設問の種類に応じて注目する前置詞句が変わる。

例4: The decision (by the committee) (on the new policy) was made (without consulting) (with the local residents).
→ 骨格:The decision was made. → (by the committee)=動作主、(on the new policy)=対象、(without consulting)=方法(否定的)、(with the local residents)=相手。設問が「誰が決定したか」を問えば(by the committee)に注目する。

以上により、長文中の前置詞句を情報の種類に基づいて分類し、設問に対応する前置詞句を効率的に特定する能力が確立される。

2. 前置詞句と設問の対応関係

前置詞句の情報分類ができるようになった上で、共通テストの読解問題で前置詞句がどのように設問と関わるかを具体的に理解する必要がある。設問の多くは本文中の前置詞句が提供する情報を正確に読み取れるかを問うている。

前置詞句と設問の対応関係の理解によって、以下の能力が確立される。第一に、設問のキーワードから本文中の対応する前置詞句を素早く見つけられるようになる。第二に、選択肢の前置詞表現と本文の前置詞表現を照合し、パラフレーズ(言い換え)を見抜けるようになる。第三に、前置詞の違いによって生じる意味の微妙な差を利用した誤答選択肢を見抜けるようになる。

前置詞句と設問の対応は、次の記事で扱う文章構造の把握と合わせて、読解力の実践的な完成に貢献する。

2.1. パラフレーズの識別と誤答選択肢の判別

一般に設問と本文の対応は「同じ単語を探す」と理解されがちである。しかし、この理解は設問や選択肢が本文の表現を言い換えている場合に対応できないという点で不正確である。学術的・本質的には、設問と本文の対応は「情報の同一性」を基準に判断されるべきであり、表現が異なっても同じ情報を表していれば対応する。前置詞表現においては、同じ意味関係を異なる前置詞句で表す場合(“because of the rain”→“due to the weather conditions”)が頻出する。この認識が重要なのは、共通テストでは本文の表現をそのまま使った選択肢がかえって誤答であることが多いためである。パラフレーズの識別においては、前置詞の変換パターンを類型化しておくことが有効である。第一の類型は前置詞句どうしの言い換えであり、同じ意味関係を別の前置詞で表現するもの(“because of”→“due to”→“owing to”→“as a result of”、いずれも原因を表す)。第二の類型は前置詞句と副詞・形容詞の変換であり、前置詞句の情報を別の品詞で表現するもの(“in a confident manner”→“confidently”、“with care”→“carefully”)。第三の類型は前置詞句と節の変換であり、前置詞句の情報を従属節で表現するもの(“because of the heavy rain”→“because it rained heavily”)。これらの変換パターンを知っておくことで、選択肢と本文の対応を迅速に判定できるようになる。誤答選択肢の典型的なパターンとしては、本文と同じ前置詞を使いながら目的語を変えるもの(情報の改変)、本文とは異なる前置詞を使って意味関係を変えるもの(関係の改変)、本文にない前置詞句を追加して存在しない情報を付加するもの(情報の捏造)の三つがある。

この原理から、前置詞表現のパラフレーズを識別する具体的な手順が導かれる。手順1では設問が問う情報の種類を特定する(原因・場所・時間・方法など)。手順2では本文中で同じ種類の情報を提供する前置詞句を特定する。手順3では選択肢の前置詞表現と本文の前置詞表現が同じ情報を異なる表現で述べているか(パラフレーズ)、あるいは前置詞の違いによって異なる情報を述べているか(誤答)を判定する。

例1: 本文 “The event was canceled because of the heavy rain.” / 選択肢 “The event was called off due to the severe weather.”
→ “because of the heavy rain”と”due to the severe weather”は表現が異なるが、いずれも原因を表す前置詞句であり、同じ情報を提供している。→ パラフレーズ。

例2: 本文 “He succeeded by working hard.” / 誤答選択肢 “He succeeded by his talent.”
→ 本文では”by working hard”(方法:努力することによって)であり、選択肢の”by his talent”(才能によって)は方法の情報を変更している。→ 前置詞”by”は同じだが、目的語が異なるため情報が異なる。誤答。

例3: 本文 “The museum is popular with tourists from Asia.” / 設問 “Where do many of the museum’s visitors come from?”
→ 設問は来訪者の出発点(場所)を問う。本文の”from Asia”がこの設問に直接対応する前置詞句。”with tourists”は「~に人気がある」の対象であり、設問には直接対応しない。

例4: 本文 “She spoke to the audience in a confident manner.” / 選択肢A “She addressed the audience confidently.” / 選択肢B “She talked to the audience in the conference room.”
→ 選択肢Aは”in a confident manner”(方法の前置詞句)を副詞”confidently”に変換したパラフレーズ。選択肢Bは”in the conference room”(場所の前置詞句)を追加しており、本文にない情報を含む。→ Aが正答の候補。

以上により、前置詞表現のパラフレーズを識別し、前置詞の違いを利用した誤答選択肢を判別する実践的な能力が確立される。

3. 前置詞句を手がかりとした文章構造の把握

個々の前置詞句の処理能力に加えて、前置詞句が文章全体の構造を把握する手がかりになることを理解すれば、長文読解の効率はさらに向上する。前置詞句のパターンに注目することで、段落の機能や論理展開を素早く判断できるようになる。

前置詞句を手がかりとした文章構造の把握能力によって、以下の能力が確立される。第一に、前置詞句の種類の変化から段落の話題転換を検知できるようになる。第二に、時間の前置詞句の連鎖から時系列の展開を追跡できるようになる。第三に、原因・結果の前置詞句から論理構造を把握できるようになる。

前置詞句を手がかりとした文章構造の把握は、本モジュールの統語・意味・語用の全能力を統合した最終的な到達点である。

3.1. 前置詞句のパターンから論理展開を読み取る

前置詞句は文章の論理構造を示す重要な手がかりである。長文の構造把握において「接続詞に注目する」という方法は広く知られているが、接続詞が明示されない論理関係を見落としてしまうという限界がある。前置詞句も文章の論理構造を示す標識として機能しており、場所の前置詞句の変化は話題の空間的移動を、時間の前置詞句の連鎖は時系列の展開を、原因・目的の前置詞句は因果関係を示すものとして読まれるべきである。この認識が重要なのは、接続詞と前置詞句の両方に注目することで、文章の論理展開をより確実に追跡できるためである。共通テストの長文読解では、段落の主旨を問う設問や文章全体の構成を問う設問が頻出するが、段落冒頭の前置詞句に着目するだけで段落間の論理関係を素早く把握できる場合が多い。特に注目すべきは、論理関係を明示する前置詞句である。原因・理由を表す”because of”“due to”“owing to”“on account of”、結果を表す”as a result of”、譲歩を表す”in spite of”“despite”“regardless of”、対比を表す”in contrast to”“as opposed to”“unlike”、追加を表す”in addition to”“along with””apart from”は、接続詞と同等の論理標識として機能する。これらの前置詞句を長文中で素早く検出できるようになると、段落間の論理関係が接続詞なしでも明確に把握できる。さらに、場所を表す前置詞句の変化パターンにも注意すべきである。段落ごとに場所の前置詞句が変化する文章は、空間的な対比構造を持つことが多い(“In Japan, …”→“In the United States, …”→“In contrast to these two countries, …”)。時間を表す前置詞句が連鎖する文章は時系列構造を持つことが多い(“In the early 1900s, …”→“During the 1920s, …”→“By the end of World War II, …”)。これらのパターンを認識できれば、長文の全体構造を段落冒頭の前置詞句だけで概観する「スキミング」が可能になる。

上記の定義から、前置詞句を手がかりに文章構造を把握する手順が論理的に導出される。手順1では段落冒頭の前置詞句に注目する。“In the 19th century,”“In contrast to this view,””As a result of this policy,”など、段落冒頭の前置詞句は段落全体の方向性を示すことが多い。手順2では同一段落内の前置詞句の種類の変化を追跡する。場所の前置詞句から時間の前置詞句へ移行していれば、空間的記述から時系列的記述への転換がある。手順3では前置詞句が示す論理関係を接続詞の情報と統合する。“because of”“due to””as a result of”などの原因・結果を示す前置詞句は、接続詞と同様に論理関係を明示している。

例1: 段落1 “In Japan, …” → 段落2 “In the United States, …” → 段落3 “In contrast to these two countries, …”
→ 場所の前置詞句が段落ごとに変化し、対比的な論理展開を示している。”In contrast to”で対比関係が明示される。

例2: “In the early 1900s, … During the 1920s, … By the end of World War II, … After the war, …”
→ 時間の前置詞句が連鎖して時系列の展開を形成している。前置詞句を拾い読みするだけで、文章の時間軸を素早く把握できる。

例3: “Due to the rapid industrialization, pollution levels increased. As a result of government intervention, new regulations were introduced. In spite of these measures, the problem persisted.”
→ “Due to”(原因)→“As a result of”(結果)→“In spite of”(譲歩)と、前置詞句が因果関係と論理展開を示している。接続詞がなくても論理構造が読み取れる。

例4: “The policy was designed for the benefit of local residents. However, the lack of funding, along with opposition from business owners, led to its failure.”
→ “for the benefit of”(目的)と”along with”(付加)が、政策の意図と失敗の複合的原因を示す。前置詞句の意味関係から、目的と結果の不一致という論理構造が浮かび上がる。

以上により、前置詞句のパターンと変化を手がかりとして文章全体の論理展開を効率的に把握する能力が確立される。

このモジュールのまとめ

このモジュールでは、前置詞の統語的機能の識別という統語層の理解から出発し、意味層における前置詞のコアイメージと意味体系の理解、語用層における文脈に応じた前置詞の運用、談話層における長文読解での前置詞句の活用という四つの層を体系的に学習した。これらの層は相互に関連しており、統語層の構造分析が意味層の意味解釈を可能にし、意味層のコアイメージが語用層の運用を支え、語用層の実践的知識が談話層の長文読解を実現するという階層的な関係にある。

統語層では、前置詞の定義、前置詞句の内部構造、前置詞句の統語的機能(形容詞的用法・副詞的用法・補語用法)の判定、前置詞と副詞の識別基準という四つの側面から、前置詞句を正確に認識し分析する能力を確立した。前置詞が必ず名詞句を目的語として取るという定義から出発し、目的語の有無という統語的基準によって前置詞と副詞を区別する技術、さらに前置詞句の修飾先を特定して文の意味を確定する技術を習得した。

意味層では、空間を表す前置詞のコアイメージ(at=点、in=内部、on=面接触)、時間表現への意味拡張、抽象的意味関係への比喩的拡張という三つの側面から、前置詞の意味を体系的に理解する能力を確立した。訳語の暗記に頼るのではなく、核となる意味から個別の用法を論理的に導出する方法を習得し、未知の前置詞表現にも対応できる基盤を構築した。

語用層では、動詞+前置詞のコロケーション、形容詞+前置詞のコロケーション、慣用的前置詞表現の三つの側面から、文脈に応じた前置詞の運用能力を確立した。コアイメージの合成による意味予測の技術を習得するとともに、コアイメージでは説明困難な慣用表現を三段階に分類して効率的に処理する方法を学んだ。

談話層では、前置詞句の情報的役割の分類、設問と前置詞句の対応関係、前置詞句を手がかりとした文章構造の把握という三つの側面から、長文読解における前置詞句の実践的活用能力を確立した。前置詞句が提供する情報の種類を素早く判定し、設問に対応する前置詞句を効率的に特定する技術、さらに前置詞句のパターンから文章全体の論理展開を読み取る技術を習得した。

これらの能力を統合することで、共通テスト本試レベルの英文において前置詞句を正確に分析し、前置詞の意味を体系的に理解し、文脈に応じた運用と長文読解での効率的な情報抽出に効果的に対応することが可能になる。このモジュールで確立した前置詞の分析・理解・運用の能力は、後続のモジュールで学ぶ接続詞の種類と識別基準、冠詞の種類と用法、句や節の構造分析の基盤となる。

演習編

前置詞の統語的機能の識別、コアイメージに基づく意味の導出、文脈に応じた運用、長文中での情報抽出という四つの層で確立した能力が、実際の問題でどの程度再現できるかを検証する。前置詞に関する出題は共通テストの文法・語法問題から長文読解の内容把握まで幅広く、前置詞句の修飾先の特定を誤ると文全体の解釈が崩れるため、正確な処理能力が求められる。本演習では、統語的分析・意味的判断・文脈的運用・読解的活用の各能力を段階的に問い、四層の知識が統合的に機能しているかを確認する。

【出題分析】

出題形式と難易度

項目評価
難易度★★☆☆☆ 基礎 〜 ★★★☆☆ 標準
分量標準(30分で完答を目安)
語彙レベル教科書〜共通テスト本試レベル
構文複雑度単文〜複文(多重埋め込みなし)

頻出パターン

共通テスト → 前置詞句の修飾先の特定と意味把握が文法問題・読解問題の双方で出題される。特にat/in/onの使い分けと、前置詞句が提供する情報の読み取りが高頻度で問われる。

MARCH・関関同立 → 動詞+前置詞・形容詞+前置詞のコロケーションが語法問題として出題されるほか、長文中の前置詞表現のパラフレーズが内容一致問題で問われる。

地方国立大学 → 英文和訳問題で前置詞句の修飾先を正確に特定する力が問われる。前置詞句を含む複数の修飾要素が重なった文の構造分析が出題される。

差がつくポイント

前置詞句の統語的機能の判定において、形容詞的用法と副詞的用法を正確に区別できるかどうかが差を生む。特に、前置詞句の修飾先の誤認が文全体の意味の取り違えにつながる問題で正確に判定できることが重要である。

前置詞のコアイメージの活用において、暗記に頼らず論理的に前置詞を選択できるかどうかが差を生む。特に、at/in/onの使い分けを空間的コアイメージから説明できる力が問われる。

前置詞表現のパラフレーズ識別において、表現の言い換えと情報の変更を区別できるかどうかが差を生む。特に、前置詞の違いによって微妙に意味が異なる選択肢を見抜く力が重要である。

演習問題

試験時間: 30分 / 満点: 100点

第1問(30点)

次の各文の空所に入る最も適切な前置詞を、選択肢から一つ選べ。

(1)The train arrives (  ) Tokyo Station at 10:30 a.m.

a. at  b. in  c. on  d. to

(2)She has been working on this project (  ) last September.

a. for  b. since  c. during  d. from

(3)The picture hanging (  ) the wall was painted by a famous artist.

a. at  b. in  c. on  d. above

(4)He is very good (  ) solving mathematical problems.

a. at  b. in  c. for  d. with

(5)The children ran (  ) the playground happily.

a. along  b. across  c. through  d. over

第2問(35点)

次の各文について、下線部の前置詞句の統語的機能を「形容詞的用法」「副詞的用法」「補語用法」のいずれかで答えよ。また、その前置詞句が修飾または説明している語を指摘せよ。

(1)The students 【in the library】 are studying for the exam.

(2)She put the vase 【on the shelf】 carefully.

(3)The nearest hospital is 【across the river】.

(4)I met a friend 【from high school】 at the reunion.

(5)【During the summer vacation】, many families travel abroad.

(6)The woman 【with the red hat】 is my aunt.

(7)The temperature remained 【below zero】 for three days.

第3問(35点)

次の英文を読み、以下の設問に答えよ。

In many cities around the world, public transportation systems are undergoing major changes. In Tokyo, for example, new train lines have been built to connect suburban areas with the city center. These improvements were made in response to the growing number of commuters from the surrounding regions. As a result of these developments, the average commuting time for workers in the metropolitan area has decreased by approximately 15 percent over the past decade.

However, in smaller cities without sufficient funding, public transportation remains inadequate. Residents in these areas often depend on private cars for their daily transportation. According to a recent survey, more than 70 percent of households in rural areas own at least two vehicles, compared with only 30 percent in major urban centers.

The gap between large cities and rural areas in terms of transportation infrastructure continues to widen. Some experts argue that without significant investment from the central government, this disparity will only increase in the coming years.

(1)下線部”in response to the growing number of commuters from the surrounding regions”の前置詞句について、”in response to”が表す意味関係と、”from the surrounding regions”が修飾する語をそれぞれ説明せよ。

(2)第1段落で”by approximately 15 percent”と”over the past decade”が表す情報の種類をそれぞれ答えよ。

(3)第2段落の”According to a recent survey”が文中で果たす役割を説明せよ。

(4)第3段落の”in terms of transportation infrastructure”を含む文について、この前置詞句を除いた場合に失われる情報を説明し、この前置詞句が文の意味にとってどの程度重要かを論じよ。

(5)本文全体において、段落冒頭の前置詞句(“In many cities”“However, in smaller cities”“The gap between large cities and rural areas”)がどのような論理展開を示しているかを説明せよ。

解答・解説

難易度構成

難易度配点大問
基礎30点第1問
標準35点第2問
発展35点第3問

結果の活用

得点判定推奨アクション
80点以上A基礎体系へ進む
60-79B語用層・談話層の復習後に再挑戦
40-59C意味層からの復習を推奨
40点未満D該当講義を復習後に再挑戦

第1問 解答・解説

【戦略的情報】

項目内容
出題意図前置詞のコアイメージに基づく選択能力の確認
難易度基礎
目標解答時間8分

【思考プロセス】

レベル1:構造特定 → 各文の空所前後の語句を確認し、前置詞の目的語となる名詞句を特定する。

レベル2:検証観点 → 前置詞のコアイメージ(at=点、in=内部、on=面接触など)を当てはめ、文脈との適合性を検証する。

【解答】

小問解答
(1)a. at
(2)b. since
(3)c. on
(4)a. at
(5)b. across

【解答のポイント】

(1)正解の論拠:”Tokyo Station”は駅を到着地点という「点」として捉えた表現であり、atのコアイメージ(点)と一致する。”arrive in”は都市や国など広い空間の「内部」に到着する場合に使用するため、駅には不適切。

誤答の論拠:”in”を選ぶ誤答が多い。“arrive in Tokyo”(都市の内部に到着)は正しいが、”Tokyo Station”は建物の内部ではなく到着地点として捉えるため”at”が適切。

(2)正解の論拠:”since”は時間の「起点」を表し、過去の一時点から現在まで継続していることを示す。”last September”は具体的な起点であり、現在完了進行形”has been working”と共起する。

誤答の論拠:”for”は「期間の長さ」を表すため、”for three months”のように数値を伴う表現と共起する。”last September”は時間の長さではなく起点であるため”for”は不適切。

(3)正解の論拠:”on”のコアイメージは「面との接触」。絵や写真が壁という垂直面に接触して掛かっている状態を表す。壁が垂直であっても「面との接触」というコアイメージが適用される。

誤答の論拠:”above”は「上方に」を表すが接触を含意しない。壁に掛かっている(接触している)場合は”on”が適切。

(4)正解の論拠:”good at”は能力が特定の対象という「点」に集中している状態を表す。”at”のコアイメージ(点)が能力の焦点を示す。

誤答の論拠:”good in”や”good for”を選ぶ誤答がある。”good in”は分野全般を表す場合にまれに使われるが、具体的な活動(solving problems)には”at”が標準的。

(5)正解の論拠:”across”は「面を横切って」の意味を持ち、平面的な広がりを持つ場所(playground)を端から端まで横切る動きを表す。子供たちが遊び場を駆け回る様子に最も適合する。

誤答の論拠:”through”は三次元的な空間を「通り抜ける」イメージであり、開けた遊び場よりも森や群衆の中を通るような場面に適する。

【再現性チェック】

この解法が有効な条件:前置詞の選択問題全般で、コアイメージを当てはめて文脈との適合性を確認する方法が有効。特にat/in/onの使い分けは頻出パターンである。

【参照】 [基盤 M07-意味] └ 空間・時間を表す前置詞のコアイメージ

第2問 解答・解説

【戦略的情報】

項目内容
出題意図前置詞句の統語的機能を正確に判定する能力の確認
難易度標準
目標解答時間10分

【思考プロセス】

レベル1:構造特定 → 前置詞句の位置と直前の語を確認し、修飾先の候補を特定する。

レベル2:検証観点 → 前置詞句が名詞を限定しているか(形容詞的)、動詞・文を修飾しているか(副詞的)、補語位置にあるか(補語)を判定する。

【解答】

小問解答
(1)形容詞的用法。”students”を修飾(図書館にいる学生)
(2)副詞的用法。”put”を修飾(棚の上に置いた)
(3)補語用法。主語”The nearest hospital”の位置を説明
(4)形容詞的用法。”friend”を修飾(高校時代の友人)
(5)副詞的用法。文全体を修飾(夏休みの間に)
(6)形容詞的用法。”woman”を修飾(赤い帽子をかぶった女性)
(7)補語用法。主語”The temperature”の状態を説明

【解答のポイント】

(2)正解の論拠:“on the shelf”は”put”(動詞)に対して「どこに置いたか」を示している。前置詞句がbe動詞の後ではなく動作動詞の後に位置し、動作の場所を指定している。

誤答の論拠:SVOCのC(補語)と判定する誤答がありうる。しかし”put A on B”は「AをBの上に置く」という動作の到達点であり、“The vase is on the shelf.”(補語)とは構造が異なる。この文では「置く」という動作の方向を示す副詞的用法と判定する。

(3)正解の論拠:”is across the river”はbe動詞の後に置かれ、主語”The nearest hospital”の位置を説明する補語である。”The hospital is there.”の”there”と同じ機能。

誤答の論拠:副詞的用法と判定する誤答がある。しかし”across the river”を除くと”The nearest hospital is.”となり文が不完全になるため、補語(文の必須要素)と判定すべき。

【再現性チェック】

この解法が有効な条件:前置詞句の統語的機能の判定が求められる問題全般。前置詞句を除外して文が成立するかどうかの検証が、副詞的用法と補語用法の区別に特に有効。

【参照】 [基盤 M07-統語] └ 前置詞句の統語的機能の判定手順

第3問 解答・解説

【戦略的情報】

項目内容
出題意図長文中の前置詞句の情報抽出と論理構造把握の確認
難易度発展
目標解答時間12分

【思考プロセス】

レベル1:構造特定 → 各設問が問う情報の種類を特定し、本文中の対応する前置詞句を見つける。

レベル2:検証観点 → 前置詞句の意味関係・情報種類・論理的役割を分析し、文章全体の構造との関連を検証する。

【解答】

(1)”in response to”は原因・理由の意味関係を表し、「~に応じて」「~を受けて」の意味で、改善が行われた原因・動機を示す。“from the surrounding regions”は”commuters”(通勤者)を修飾する形容詞的用法であり、「周辺地域からの通勤者」と通勤者の出発点を限定している。

(2)”by approximately 15 percent”は程度・度合いを表す情報(どのくらい減少したか)を提供する。”over the past decade”は時間の幅を表す情報(どの期間にわたって減少したか)を提供する。

(3)”According to a recent survey”は情報の出典・根拠を示す前置詞句であり、後続の統計データ(70 percent, 30 percent)が個人の推測ではなく調査に基づく客観的事実であることを示す役割を果たしている。文頭に配置することで、読者がデータの信頼性を判断するための手がかりを最初に提供している。

(4)”in terms of transportation infrastructure”は「交通インフラの観点から」という意味であり、格差がどの領域における格差であるかを限定する情報を提供する。この前置詞句を除くと”The gap between large cities and rural areas continues to widen.”となり、格差が何についてのものか(経済・教育・医療・交通など)が特定できなくなる。文の主張の焦点を交通インフラに限定する上で不可欠な情報であり、重要度は高い。

(5)第1段落の”In many cities around the world”は話題を大都市の状況に設定し、第2段落の”in smaller cities without sufficient funding”は対比的に小都市の状況に転換し、第3段落の”between large cities and rural areas”は両者の比較・総括へと展開している。場所を示す前置詞句が大都市→小都市→両者の比較という論理展開を形成しており、全体として「対比→総括」の構造を持つ。

【解答のポイント】

正解の論拠:各設問は前置詞句の情報的役割を正確に判定する力を問うている。前置詞句を情報の種類(場所・時間・原因・程度・出典・領域)に分類し、文章構造との関連を分析する手順が有効である。

誤答の論拠:(1)で”from the surrounding regions”を副詞的用法(「周辺地域から通勤する」)と判定する誤答がありうるが、直前の名詞”commuters”を修飾する形容詞的用法が正確な判定である。

【再現性チェック】

この解法が有効な条件:長文読解で前置詞句の役割を問う設問全般。段落冒頭の前置詞句に注目して論理展開を追跡する方法は、対比型・時系列型の文章構造で特に有効。

【参照】 [基盤 M07-談話] └ 前置詞句の情報的役割と文章構造の把握

【関連項目】

[基盤 M10-統語] └ 句の定義と種類における前置詞句の位置づけを確認する

[基盤 M30-語用] └ コロケーションの体系的認識と前置詞を含む語句の結びつきを発展させる

[基盤 M55-談話] └ 接続表現と論理関係の理解を前置詞句の論理的機能と統合する


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