接続詞：節連結と意味関係

講義 / 演習

本演習（接続詞：節連結と意味関係）の概要

この演習編では、「接続詞：節連結と意味関係（講義編）」で学習した接続詞（等位接続詞、従位接続詞）および接続副詞、相関接続詞に関する知識を、具体的な問題演習を通じて定着させ、応用力を高めることを目的とします。接続詞は文と文、語句と語句を論理的に繋ぐための重要な「接着剤」であり、その機能を正確に理解し使いこなすことは、複雑な英文の読解や、論理的で分かりやすい文章作成に不可欠です。本演習では、まず等位接続詞を用いた並列構造の確認や適切な接続詞選択を行います。次に、従位接続詞が導く名詞節や多様な意味（時、理由、条件、譲歩、目的、結果など）を持つ副詞節について、文脈に合った接続詞を選ぶ練習を集中的に行います。さらに、文と文の意味関係を明確にする接続副詞の用法と、それに伴う句読法のルールを確認します。相関接続詞を用いた構文についても演習します。最後に、これらの知識を統合し、様々な文脈の中で最適な接続詞・接続表現を選択する総合問題に取り組みます。これらの演習を通して、接続表現に対する理解を深め、論理的な思考力と表現力を磨き上げましょう。

1. はじめに：講義内容の確認と応用

1.1. 講義編の復習

• 前回の「接続詞：節連結と意味関係（講義編）」では、文の要素を結びつけ、論理関係を示す接続詞および関連表現について学びました。
• 主な接続詞の種類として、文法的に対等な要素を結ぶ等位接続詞 (and, but, or, so, for, nor, yet)、主節と従属節（名詞節、副詞節など）を結ぶ従位接続詞 (that, if, when, because, although など）、そして意味的に文脈を繋ぐ副詞である接続副詞 (however, therefore, moreover など）の特徴と機能、代表例を確認しました。
• また、ペアで使う相関接続詞 (both…and, either…or など）や、等位接続詞・相関接続詞を用いる際の並列構造 (Parallelism)、接続副詞の句読法といった重要な注意点についても触れました。

1.2. 本演習編の目的と構成

• この演習編では、講義で学んだ接続詞・接続表現に関する知識を、様々な形式の問題を通じて実践的に応用し、文脈の中で適切な接続表現を選択・解釈する能力を養うことを目的とします。接続詞の使い分けは、文の論理構造を正確に捉え、表現するために不可欠です。
• 本演習編は以下の構成になっています。
  1. 等位接続詞の用法: 対等な要素を結ぶ等位接続詞を適切に使う練習。
  2. 従位接続詞（名詞節）の用法: 名詞節を導く接続詞 (that, if/whether, 疑問詞) を使う練習。
  3. 従位接続詞（副詞節）の選択（時・理由・条件）: 文脈に合う副詞節接続詞を選ぶ練習（基本）。
  4. 従位接続詞（副詞節）の選択（譲歩・目的・結果など）: 文脈に合う副詞節接続詞を選ぶ練習（応用）。
  5. 接続副詞の用法と句読法: 適切な接続副詞を選び、正しい句読法を用いる練習。
  6. 相関接続詞の用法: ペアで使う接続詞を正しく用いる練習。
  7. 総合問題: 様々な接続詞・接続表現の中から最適なものを選ぶ応用練習。
• 接続詞の選択は文全体の意味や論理の流れを左右します。各演習問題の文脈をよく読み、最適な選択肢とその理由を考えるようにしてください。

2. 演習1：等位接続詞の用法

2.1. 問題

以下の各文の（ ）に入れるのに最も適切な等位接続詞 (and, but, or, so, for, nor, yet) を選びなさい。また、2番目の文では、並列構造が保たれるように（ ）内の語句を適切な形に直しなさい。

1. She studied very hard, ( ) she couldn’t pass the final exam.
2. My favorite activities are reading books ( ) (listen) to classical music.
3. Would you like tea ( ) coffee?
4. He didn’t call me, ( ) did he send me an email.
5. It was raining heavily, ( ) the baseball game was postponed.
6. She must have been very tired, ( ) she had worked for 12 hours straight.
7. He is rich, ( ) he doesn’t seem happy.
8. Work harder, ( ) you will fail again.

2.2. 解答例と解説

1. but / yet
   • 解説: 「一生懸命勉強した」ことと「試験に合格できなかった」ことは逆の関係にあるため、逆接を表す but または yet が適切。yet の方がやや意外性が強いニュアンス。
2. and / listening
   • 解説: 「読書」と「音楽鑑賞」という好きな活動を対等に並べているので and が適切。並列構造の原則から、reading books (動名詞句) と形を合わせるため、listen を動名詞 listening に直す。
3. or
   • 解説: 「紅茶」か「コーヒー」かの選択肢を示しているので or が適切。
4. nor
   • 解説: 前の否定文 (didn't call) を受けて、「そしてEメールも送ってこなかった」と否定を追加するため nor が適切。nor の後ろは倒置形 (did he send) になる。
5. so
   • 解説: 「激しく雨が降った」ことが原因で、「その結果、試合が延期された」という因果関係を示すため so が適切。
6. for
   • 解説: 「彼女はとても疲れていたに違いない」という推量の理由・根拠として、「（というのも）12時間ぶっ通しで働いたからだ」と説明するため for が適切。文語的な表現。
7. but / yet
   • 解説: 「彼はお金持ちだ」ということと「幸せそうに見えない」ことは逆の関係にあるため、逆接を表す but または yet が適切。
8. or
   • 解説: 「もっと熱心に働きなさい、さもないとまた失敗するだろう」という命令文に続く否定的な条件を示すため or が適切。（命令文 + or ...）

3. 演習2：従位接続詞（名詞節）の用法

3.1. 問題

以下の各文の（ ）に最も適切な語句（主に名詞節を導く従位接続詞や疑問詞）を入れなさい。

1. I believe ( ) he is telling the truth.
2. The problem is ( ) we should start the project now or later.
3. Can you tell me ( ) the nearest station is?
4. ( ) she will accept his proposal is still uncertain.
5. I’m not sure ( ) I can finish this work by tomorrow.
6. The reason ( ) he quit his job remains a mystery.
7. Do you know ( ) invented the telephone?
8. He asked me ( ) I needed any help.

3.2. 解答例と解説

1. that
   • 解説: believe の目的語となる名詞節「彼が真実を語っているということ」を導く that が適切。（この that は省略可能）
2. whether
   • 解説: be動詞の補語となる名詞節で、「今始めるべきか後で始めるべきかどうか」という選択・不確実性を表すため whether が適切。or later があるので if よりも whether が自然。
3. where
   • 解説: tell の間接目的語 me に続く直接目的語となる名詞節（間接疑問文）。「最も近い駅がどこにあるか」を尋ねているので疑問詞 where が適切。間接疑問文なので語順は where the nearest station is となる。
4. Whether
   • 解説: 文全体の主語となる名詞節。「彼女が彼のプロポーズを受け入れるかどうか」を表すため Whether が適切。If は原則として文頭の主語節を導けない。
5. if / whether
   • 解説: sure の後に続き、「明日までにこの仕事を終えられるかどうか」という不確実性を表す名詞節。目的語となる場合は if も whether も使える。
6. why
   • 解説: The reason の内容を説明する同格の名詞節（間接疑問文）。「彼が仕事を辞めた理由」を表すため疑問詞 why が適切。
7. who
   • 解説: know の目的語となる名詞節（間接疑問文）。「誰が電話を発明したか」を尋ねているので疑問詞 who が適切。この who は名詞節内の主語でもある。
8. if / whether
   • 解説: ask の（間接）目的語となる名詞節。「私が助けが必要かどうか」を尋ねられたことを表すため、if または whether が適切。

4. 演習3：従位接続詞（副詞節）の選択（時・理由・条件）

4.1. 問題

以下の各文の（ ）に入れるのに最も適切な従位接続詞を a～d から選びなさい。

1. I will wait here ( ) you come back. a. because b. until c. if d. though
2. ( ) it was raining, we decided to go for a walk. a. Since b. Although c. If d. Unless
3. You should write down her phone number ( ) you forget it. a. because b. while c. in case d. after
4. I haven’t seen him ( ) he moved to another city. a. when b. since c. until d. before
5. ( ) you study hard, you will pass the exam. a. Unless b. Whether c. As long as d. Because
6. ( ) I was very tired, I couldn’t sleep well last night. a. When b. Because c. If d. Although
7. We hurried to the station ( ) we should miss the train. (少し古い表現) a. so that b. lest c. because d. if
8. Please call me ( ) you arrive at the hotel. a. until b. as soon as c. unless d. though

4.2. 解答例と解説

1. b. until
   • 解説: 「あなたが戻ってくるまで（ずっと）」待つ、という時間の継続とその終点を表すため untilが適切。
2. b. Although
   • 解説: 「雨が降っていたけれども」、散歩に出かけることにした、という譲歩の関係を表すため Although (または Though, Even though) が適切。
3. c. in case
   • 解説: 「忘れるといけないから（忘れた場合に備えて）」電話番号を書き留めるべきだ、という目的・備えを表すため in case が適切。
4. b. since
   • 解説: 彼が他の都市へ引っ越した（過去の起点）以来、彼に会っていない（現在までの継続）、という時間の起点を表すため since が適切。主節が現在完了形（否定）になっている点もヒント。
5. c. As long as
   • 解説: 「一生懸命勉強する限りは」、試験に合格するだろう、という条件を表すため as long as (または so long as) が適切。If も文法的には可能だが、「～しさえすれば」というニュアンスが as long as には含まれる。Unless は「～でない限り」。
6. d. Although
   • 解説: 「とても疲れていたにもかかわらず」、昨夜はよく眠れなかった、という譲歩の関係を表すため Although (または Though, Even though) が適切。Because だと意味が逆になる。
7. b. lest
   • 解説: 「電車に乗り遅れないように」駅へ急いだ、という否定的な目的を表す。lest … (should) は「～しないように」という意味のやや古い接続詞。現代英語では so that … won’t/wouldn’t や for fear that … (should) などがより一般的。
8. b. as soon as
   • 解説: ホテルに到着したらすぐに電話してください、という時間関係を示すため as soon as が適切。

5. 演習4：従位接続詞（副詞節）の選択（譲歩・目的・結果など）

5.1. 問題

以下の各文の（ ）に入れるのに最も適切な従位接続詞または関連表現を a～d から選びなさい。

1. He worked day and night ( ) he could support his family. a. because b. so that c. although d. as if
2. She is ( ) kind a person ( ) everyone likes her. a. so … that b. such … that c. as … as d. more … than
3. ( ) rich he may be, he cannot buy happiness. (譲歩の構文) a. Although b. However c. As d. Whether
4. He talks ( ) he knew everything about the topic. a. as b. like c. than d. as if
5. Wise ( ) she is, she sometimes makes careless mistakes. (譲歩の構文) a. as b. though c. although d. even if
6. We should save water ( ) there will be a shortage in the future. a. because b. so that c. in case d. lest
7. The noise was ( ) loud ( ) I couldn’t hear myself think. a. such … that b. as … as c. so … that d. more … than
8. I will go ( ) you go or not. a. whether b. if c. whenever d. wherever

5.2. 解答例と解説

1. b. so that
   • 解説: 「家族を養うことができるように」昼も夜も働いた、という目的を表すため so that … can/could が適切。
2. b. such … that
   • 解説: 「彼女はとても親切な人なので、皆が彼女を好きだ」という原因・結果を表す構文。such a/an + 形容詞 + 名詞 + that … の形。
3. b. However (または No matter how)
   • 解説: However + 形容詞/副詞 + S + V の形で「どれほど～であっても」という譲歩を表す構文。（ここでは However rich he may be）。No matter how rich he may be も同義。Although や Though は通常、文頭で形容詞を前に出す形はとらない。As を使う場合は Rich as he may be の語順になる。
4. d. as if
   • 解説: 「彼はまるでその話題について何でも知っているかのように」話す、という様態を表す。as if(または as though) が適切。後ろに仮定法 (knew) が使われている点もヒント。
5. a. as (または b. though)
   • 解説: 形容詞/副詞 + as/though + S + V の形で「～ではあるけれども」という譲歩を表す構文。（ここでは Wise as she is）。Though も同じ語順で使える。Although や even if はこの語順をとらない。
6. c. in case
   • 解説: 「将来水不足になるといけないから（場合に備えて）」水を節約すべきだ、という備え・目的を表すため in case が適切。
7. c. so … that
   • 解説: 「騒音はとても大きかったので、私は自分の考えを聞くこともできなかった」という原因・結果を表す構文。so + 形容詞/副詞 + that … の形。
8. a. whether
   • 解説: 「あなたが行こうが行くまいが（どちらであろうと）」私は行くつもりだ、という譲歩の意味合いを含む。whether … or not の形。

6. 演習5：接続副詞の用法と句読法

6.1. 問題

以下の二つの文を、文脈に合うように（ ）内の接続副詞を用いて一つの文（または意味的に連続した二つの文）にしなさい。適切な句読法（ピリオド、セミコロン、コンマ）を用いること。

1. He is very intelligent. He is sometimes quite lazy. (however)
2. The weather forecast predicted rain. We decided to postpone the picnic. (therefore)
3. She speaks English fluently. She has lived in London for ten years. (moreover)
4. You must study hard. You will fail the exam. (otherwise)
5. There are many reasons for choosing this university. Its location is convenient. (for example)
6. The plan seemed perfect. There were several hidden problems. (in fact)

6.2. 解答例と解説

1. He is very intelligent; however, he is sometimes quite lazy. (または He is very intelligent. However, he is sometimes quite lazy.)
   • 解説: 逆接を示す however を用いる。独立節の間なのでセミコロン(;)またはピリオド(.)で区切り、however の後にコンマ(,)を置く。
2. The weather forecast predicted rain; therefore, we decided to postpone the picnic. (または The weather forecast predicted rain. Therefore, we decided to postpone the picnic.)
   • 解説: 結果を示す therefore を用いる。句読法は上記と同様。
3. She speaks English fluently; moreover, she has lived in London for ten years. (または She speaks English fluently. Moreover, she has lived in London for ten years.)
   • 解説: 追加情報を示す moreover を用いる。句読法は上記と同様。
4. You must study hard; otherwise, you will fail the exam. (または You must study hard. Otherwise, you will fail the exam.)
   • 解説: 「さもないと」という否定的な条件を示す otherwise を用いる。句読法は上記と同様。
5. There are many reasons for choosing this university; for example, its location is convenient. (または There are many reasons for choosing this university. For example, its location is convenient.)
   • 解説: 具体例を示す for example を用いる。句読法は上記と同様。
6. The plan seemed perfect; in fact, there were several hidden problems. (または The plan seemed perfect. In fact, there were several hidden problems.)
   • 解説: 「実際には」と対照的な事実や詳細を追加する in fact を用いる。句読法は上記と同様。

7. 演習6：相関接続詞の用法

7.1. 問題

以下の各文が同じ意味になるように、（ ）内の相関接続詞を用いて文を完成させなさい。必要に応じて語形を変え、並列構造や動詞の一致に注意すること。

1. John likes soccer. Mary likes soccer, too. (both … and …) → Both John ( ) Mary ( ) soccer.
2. You can take this bus, or you can take the next one. (either … or …) → You can take ( ) this bus ( ) the next one.
3. He cannot speak English. He cannot write English, either. (neither … nor …) → He can ( ) speak ( ) write English.
4. She is smart. She is also beautiful. (not only … but also …) → She is ( ) smart ( ) beautiful.
5. I don’t care if you go or stay. (whether … or …) → I don’t care ( ) you go ( ) stay.
6. He was so surprised that he couldn’t speak. (so … that …) → He was ( ) surprised ( ) he couldn’t speak.

7.2. 解答例と解説

1. Both John and Mary like soccer.
   • 解説: both A and B。主語が複数になるため動詞は like。
2. You can take either this bus or the next one.
   • 解説: either A or B。名詞句 this bus と the next one を並列。
3. He can neither speak nor write English.
   • 解説: neither A nor B。neither … nor 自体に否定の意味があるため can は肯定形。動詞の原形 speak と write を並列。
4. She is not only smart but also beautiful.
   • 解説: not only A but also B。形容詞 smart と beautiful を並列。also は省略可能。
5. I don’t care whether you go or stay.
   • 解説: whether A or B。動詞の原形 go と stay を並列。care の目的語となる名詞節。
6. He was so surprised that he couldn’t speak.
   • 解説: so + 形容詞 + that + 節。結果を表す。

8. 演習7：総合問題（接続詞・接続表現の選択）

8.1. 問題

以下の文の（ ）に入れるのに最も適切な接続詞または接続副詞を a～d から選びなさい。

1. He decided to quit his job, ( ) he wasn’t satisfied with the salary. a. although b. because c. so d. however
2. She speaks English well; ( ), she sometimes makes grammatical mistakes. a. therefore b. moreover c. for example d. however
3. ( ) you promise to keep it a secret, I will tell you the truth. a. Unless b. Provided c. Because d. Although
4. He looked very tired; ( ), he continued to work until midnight. a. besides b. otherwise c. consequently d. nevertheless
5. You should bring a map ( ) you get lost in the mountains. a. so that b. in case c. as if d. even though
6. This car is expensive, ( ) it is worth the money. a. or b. so c. but d. for
7. He is good at mathematics, ( ) his brother is good at languages. a. because b. while c. until d. if
8. I have two options: stay here ( ) leave immediately. a. and b. but c. or d. so

8.2. 解答例と解説

1. b. because
   • 解説: 仕事を辞める決断をした「理由」を示すため because が適切。
2. d. however
   • 解説: 上手な英語力と文法ミスという「逆接」の関係を示すため however が適切。
3. b. Provided
   • 解説: 「秘密を守ると約束するという条件ならば」真実を話す、という条件を示すため Provided (that) が適切。
4. d. nevertheless
   • 解説: 疲れていた「にもかかわらず」働き続けた、という逆接を示すため nevertheless (または nonetheless, however) が適切。
5. b. in case
   • 解説: 道に迷う**といけないから（場合に備えて）**地図を持っていく、という備えを示すため in case が適切。
6. c. but
   • 解説: 高価であることと価値があることは「対比的・逆説的」な関係なので but (または yet) が適切。
7. b. while
   • 解説: 彼と兄弟の得意分野を「対比」しているので while (または whereas) が適切。
8. c. or
   • 解説: 二つの「選択肢」を示しているので or が適切。

9. まとめと次のステップ

9.1. 本演習の振り返り

• この演習編では、等位接続詞、従位接続詞（名詞節・副詞節）、接続副詞、相関接続詞といった、文の要素を結びつけ論理関係を示す様々な接続表現について、その用法と機能を具体的な問題を通して練習しました。
• 文脈に応じて適切な接続表現を選択する能力、接続詞が示す論理関係を正確に読み取る能力、そして並列構造や句読法といった文法規則を正しく適用する能力の重要性を確認できたはずです。特に、従位接続詞が導く節の種類（名詞節か副詞節か）や、副詞節が示す多様な意味関係（時、理由、条件、譲歩など）の区別は、複雑な文を理解する上で不可欠です。
• 接続表現は英語の論理構造の要です。間違えた問題や理解が曖昧な箇所は、講義編に戻ってしっかりと復習し、知識を確実に定着させましょう。

9.2. 前置詞への接続

• 接続詞が主に節と節を結びつけ、文と文の論理関係を示すのに対し、次に学習する「前置詞」は、主に名詞（句）と他の語句を結びつけ、場所、時間、方向、関係性など、より具体的な意味関係を示す働きをします。
• before, after, since, until, as, like など、接続詞としても前置詞としても機能する語も多く存在します。これらの語が文中でどちらの機能で使われているか（後ろに節が続くか、名詞句が続くか）を正確に見分けることは、文構造を正しく把握するために重要です。
• 次の「前置詞：句構造と意味機能（講義編）」では、この前置詞の多様な機能と用法について、接続詞との違いも意識しながら詳しく学んでいきます。