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分詞:句構造と修飾関係
分詞:句構造と修飾関係(演習編)
本演習(分詞:句構造と修飾関係)の概要
この演習編では、「分詞:句構造と修飾関係(講義編)」で学んだ現在分詞 (-ing) および過去分詞 (-ed/-en) に関する包括的な知識を、具体的な問題演習を通して深く理解し、実践的な応用力を身につけることを目的とします。講義で習得した分詞の主要機能である形容詞的用法(名詞修飾、補語)と副詞的用法(分詞構文)、さらにSVOC構文における補語としての用法について、その構造と意味を正確に把握し、使いこなせるようにトレーニングします。本演習では、まず名詞修飾における現在分詞と過去分詞の使い分け、前置修飾と後置修飾の判断、感情表現分詞の適切な選択などを練習します。次に、分詞構文について、副詞節からの書き換え、文脈に応じた意味(時、理由、付帯状況など)の判断、完了形・受動態・否定形の適用、独立分詞構文や慣用表現の理解といった、多岐にわたる側面から演習を行います。SVOC構文における分詞の用法(特に知覚動詞・使役動詞との組み合わせ)も重点的に扱います。加えて、形態が類似している動名詞や過去形との識別能力を高めるための演習も用意されています。問題形式は、選択、書き換え、和訳、英訳、正誤判定、空所補充、用法識別、例文作成など、多様なアプローチを取り入れ、学習効果を高めます。各問題には詳細な解答と解説を付し、なぜその答えが導かれるのか、論理的な理解をサポートします。この演習を通じて、分詞という強力な文法ツールをマスターし、英語の読解精度と表現力を飛躍的に向上させましょう。
1. ウォーミングアップ:講義内容の核心チェック
1.1. 分詞の基本機能と形態の復習
- 分詞の種類:
- 現在分詞 (
-ing
): 基本的に「能動・進行」(~している) - 過去分詞 (
-ed/-en
): 基本的に「受動・完了」(~された、~してしまった)
- 現在分詞 (
- 主要機能:
- 形容詞的用法:
- 名詞修飾(前から/後ろから)
- 補語 (SVC / SVOC)
- 副詞的用法:
- 分詞構文(時、理由、付帯状況、条件、譲歩、結果など)
- 形容詞的用法:
- 分詞構文の基本:
- 副詞節の簡略化。
- 意味上の主語は原則として主節の主語と一致。
- 時制(単純/完了)、態(能動/受動)、否定形あり。
- 独立分詞構文(主語が異なる)、慣用表現もある。
- 注意点:
- 現在分詞と動名詞 (
-ing
) の区別。 - 過去分詞と過去形 (
-ed
) の区別。 - 感情表現分詞 (
interesting
vsinterested
) の使い分け。
- 現在分詞と動名詞 (
- 確認: これらの基本事項について、講義編の内容を思い出し、理解度を確認してください。
1.2. 本演習の目的と進め方の確認
- 目的: 分詞の形容詞的用法・副詞的用法(分詞構文)を正確に理解し、文脈に応じて適切に識別・運用できる能力を養う。複雑な修飾構造や文脈判断に対応できる応用力を身につける。
- 進め方: 各セクションの問題に順に取り組み、解答と解説を熟読してください。特に分詞構文は多様な意味を持つため、文脈判断の練習を重視しましょう。間違えた問題は、講義編に戻って関連箇所を確認することが有効です。
2. 分詞の形容詞的用法:名詞修飾マスター演習
名詞を修飾する分詞(前から・後ろから、-ing・-ed)、補語としての分詞、感情表現分詞の用法を練習します。
2.1. 前置修飾 vs 後置修飾(識別・和訳問題)
- 問題: 次の各文の下線部の分詞(句)が修飾している名詞を指摘し、分詞(句)が名詞の【前】と【後】のどちらに置かれているかを示し、全文を和訳しなさい。
- The <u>sleeping</u> cat looks very peaceful.
- The cat <u>sleeping on the sofa</u> is mine.
- Please repair the <u>broken</u> window immediately.
- The window <u>broken by the storm</u> needs to be repaired.
- We watched an <u>exciting</u> soccer match last night.
- The issue <u>discussed at the meeting</u> was very important.
- 解答例・解説:
- 修飾名詞: cat / 位置: 【前】 / 和訳: 眠っている猫はとても安らかに見える。 (単独の現在分詞が前から修飾)
- 修飾名詞: cat / 位置: 【後】 / 和訳: ソファで眠っている猫は私のだ。 (句を伴う現在分詞句が後ろから修飾)
- 修飾名詞: window / 位置: 【前】 / 和訳: 割れた窓をすぐに修理してください。 (単独の過去分詞が前から修飾)
- 修飾名詞: window / 位置: 【後】 / 和訳: 嵐によって割られた窓は修理される必要がある。 (句を伴う過去分詞句が後ろから修飾)
- 修飾名詞: soccer match / 位置: 【前】 / 和訳: 私たちは昨夜、わくわくするようなサッカーの試合を見た。 (単独の現在分詞(形容詞化)が前から修飾)
- 修飾名詞: issue / 位置: 【後】 / 和訳: 会議で議論された問題は非常に重要だった。 (句を伴う過去分詞句が後ろから修飾)
- ポイント: 分詞が単独で名詞を修飾する場合は【前】に、他の語句を伴って句になる場合は【後】に置かれるのが原則です。後置修飾は関係代名詞+be動詞の省略と考えることができます。
2.2. 現在分詞 (-ing
) vs 過去分詞 (-ed
) の選択(選択・空所補充問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な分詞の形(現在分詞
-ing
または 過去分詞-ed/-en
)を選びなさい。- The police are looking for the ( stealing / stolen ) car.
- The language ( speaking / spoken ) by the largest number of people is Chinese.
- Be careful not to touch the ( breaking / broken ) glass.
- Who is the woman ( waiting / waited ) at the bus stop?
- This is a list of books ( recommending / recommended ) by the professor.
- The company launched a new product ( targeting / targeted ) at young consumers.
- 解答例・解説:
- stolen: 車は「盗まれた」側なので過去分詞。
- spoken: 言語は「話される」側なので過去分詞。
- broken: ガラスは「割られた」ものなので過去分詞。
- waiting: 女性はバス停で「待っている」側なので現在分詞。
- recommended: 本は教授によって「推薦された」側なので過去分詞。
- targeting / targeted: (a) targeting: 若い消費者を「ターゲットにしている」製品(能動)。(b) targeted: 若い消費者を「ターゲットにされた」製品(受動)。どちらも可能だが、能動的なニュアンスの targeting がより一般的か。文脈による。
- 問題: 次の各文の( )内の動詞を適切な分詞の形に変えて、名詞を修飾するようにしなさい。 7. The information ( provide ) on this website may not be up-to-date. 8. The train ( arrive ) at platform 5 is the express for Osaka.
- 解答例・解説: 7. provided: 情報は「提供される」側なので過去分詞。 8. arriving: 電車は5番線に「到着する」側(進行中)なので現在分詞。
2.3. 補語(C)としての分詞(SVC)(選択・書き換え問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な分詞の形を選び、文全体を和訳しなさい。
- The result of the experiment was quite ( surprising / surprised ).
- She remained ( convincing / convinced ) of his innocence.
- The audience kept ( silent / silenced ) throughout the performance. (注: silent は形容詞)
- 解答例・解説:
- surprising: 結果が「(人を)驚かせるような」ものだったので現在分詞。 和訳: 実験の結果はかなり驚くべきものだった。
- convinced: 彼女が彼の無実を「確信させられている」状態だったので過去分詞。
be convinced of
は「~を確信している」。 和訳: 彼女は彼の無実を確信したままだった。 - silent (形容詞): 観客は「静かな」状態を保った。分詞ではないが補語の例として。もし「静かにさせられた」なら
silenced
(過去分詞)。 和訳: 観客は公演中ずっと静かにしていた。
- 問題: 次の文を、下線部の形容詞を適切な分詞に変えて書き換えなさい。 4. The situation became very <u>confusing</u>. (混乱させるような) → The situation became very confused. (混乱させられた → 混乱した) (訂正: この書き換えは意味が変わる可能性が高い。元の文は「状況が人を混乱させるものになった」。書き換え後は「状況自体が混乱した」となる。この問題設定は不適切かもしれない。) 【再考】: この問題は、SVCの補語として分詞が入る例を示す意図と思われる。 例:The explanation left me confused. (その説明は私を混乱させたままにした。) -> これはSVOC。 例:He seemed confused. (彼は混乱しているようだった。) -> SVC。 【修正案】: 次の文の補語 C を分詞を用いて表現しなさい。「その知らせを聞いて、彼は満足しているように見えた。」 → He seemed satisfied after hearing the news.
- 解説: 分詞はSVC構文の補語Cとなり、主語Sの状態を説明します。特に感情や状態を表す分詞形容詞がよく用いられます。
2.4. 感情表現分詞の使い分け(選択・英作文問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な分詞を選びなさい。
- I found the lecture incredibly ( boring / bored ).
- The children were ( exciting / excited ) about the upcoming school trip.
- It was a very ( tiring / tired ) journey.
- Are you ( interesting / interested ) in joining our club?
- He gave me a ( confusing / confused ) explanation.
- I felt ( relaxing / relaxed ) after taking a hot bath.
- 解答例・解説:
- boring: 講義が「(人を)退屈させるような」原因。
- excited: 子供たちが「興奮させられた」状態。
- tiring: 旅が「(人を)疲れさせるような」もの。
- interested: あなたが「興味を持たされている」状態か尋ねている。
- confusing: 説明が「(人を)混乱させるような」もの。
- relaxed: 私が「リラックスさせられた」状態。
- 問題: 次の日本文を、感情表現分詞を用いて英訳しなさい。 7. その試合の結果はがっかりするものだった。 8. 彼女はそのプレゼントにとても喜んでいた。
- 解答例・解説: 7. The result of the match was disappointing. (
disappointing
: がっかりさせるような) 8. She was very pleased / delighted with the present. (pleased
/delighted
: 喜ばされた)
3. 分詞の副詞的用法:分詞構文徹底演習
副詞節の代わりに用いられる分詞構文の作り方、意味、応用を練習します。
3.1. 分詞構文の作成(副詞節からの書き換え問題)
- 問題: 次の各文を、接続詞を用いない分詞構文に書き換えなさい。
- Because I felt very tired, I went straight to bed.
- When she saw me, she waved her hand.
- The report was written in simple language, so it was easy to understand.
- After he had finished his breakfast, he read the newspaper.
- Although I admit that he is clever, I don’t think he is suitable for the job.
- If you use this machine carefully, it will last for a long time.
- 解答例・解説:
- Feeling very tired, I went straight to bed. (理由)
- Seeing me, she waved her hand. (時)
- Written in simple language, the report was easy to understand. (理由 – 受動態
Being written
のBeing
省略) - Having finished his breakfast, he read the newspaper. (時 – 完了形)
- Admitting that he is clever, I don’t think he is suitable for the job. (譲歩)
- Used carefully, this machine will last for a long time. (条件 – 受動態
Being used
のBeing
省略)
- ポイント: 接続詞と、主節と共通の主語を省略し、動詞を適切な分詞の形に変えるのが基本です。受動態の
Being
はしばしば省略されます。
3.2. 分詞構文の意味判断(選択・和訳問題)
- 問題: 次の各文の下線部の分詞構文が表す主な意味を、下の選択肢から選びなさい。 【選択肢】 a. 時 b. 原因・理由 c. 付帯状況 d. 条件 e. 譲歩 f. 結果
- <u>Turning left at the corner</u>, you’ll see the bank.
- <u>Not knowing her phone number</u>, I couldn’t call her.
- He sat reading a book, <u>waiting for his friend</u>.
- <u>Exhausted from the long journey</u>, they soon fell asleep.
- <u>Admitting the need for reform</u>, the government was slow to act.
- The river overflowed its banks, <u>flooding the nearby town</u>.
- 解答例・解説:
- d. 条件: 角を左に曲がれ「ば」。
- b. 原因・理由: 彼女の電話番号を知らなかった「ので」。
- c. 付帯状況: 友人を待ち「ながら」。
- b. 原因・理由: 長旅で疲れ切っていた「ので」。(受動態
Being exhausted
のBeing
省略) - e. 譲歩: 改革の必要性は認める「けれども」。
- f. 結果: その結果、近くの町を水浸しにし「た」。
- 問題: 次の分詞構文を用いた文を和訳しなさい。 7. Having lived in London for years, she speaks English fluently. 8. Compared with last year’s model, this new one is much more efficient.
- 解答例・解説: 7. ロンドンに長年住んでいたので、彼女は流暢に英語を話す。 (理由、完了形) 8. 去年のモデルと比較すると、この新しいものははるかに効率が良い。 (条件/付帯状況、受動態
Being compared
のBeing
省略)
3.3. 時制(完了形)・態(受動態)・否定形の適用(選択・書き換え問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な分詞の形を選びなさい。
- ( Having finished / Finishing ) his work, he went for a walk. (主節より前の動作)
- ( Seen / Seeing ) from the plane, the island looked like a whale. (受動関係)
- ( Not receiving / Not having received ) a reply, I sent another email. (主節より前の否定)
- ( Having invited / Having been invited ) to the party, she bought a new dress. (受動関係、主節より前)
- 解答例・解説:
- Having finished: 仕事を終えた「後で」(完了形)。
- Seen: 飛行機から「見られると」(受動態、
Being
省略)。 - Not having received: 返事を受け取っていなかった「ので」(否定、完了形)。
- Having been invited: パーティーに招待された「ので」(受動態、完了形)。
- 問題: 次の文を分詞構文を用いて書き換えなさい。 5. Because she had been ill for a week, she missed the exam. 6. He didn’t know what to do, so he asked for advice.
- 解答例・解説: 5. Having been ill for a week, she missed the exam. (理由、受動態、完了形) 6. Not knowing what to do, he asked for advice. (理由、否定)
3.4. 独立分詞構文と慣用表現(識別・和訳・英作文問題)
- 問題: 次の各文が独立分詞構文であれば〇、通常の分詞構文(主語一致)または慣用表現であれば△、どちらでもなければ×をつけなさい。
- Weather permitting, we will have a barbecue tomorrow.
- Strictly speaking, Pluto is not classified as a planet anymore.
- The train being late, we decided to take a taxi.
- Judging from his expression, he seems satisfied.
- There being nothing else to discuss, the chairperson closed the meeting.
- 解答例・解説:
- 〇: 主語
Weather
と主節主語we
が異なる。 - △: 慣用表現 (
Strictly speaking
)。意味上の主語は一般の人。 - 〇: 主語
The train
と主節主語we
が異なる。 - △: 慣用表現 (
Judging from...
)。意味上の主語は文脈上の「我々」など。 - 〇:
There being
で始まる独立分詞構文。
- 〇: 主語
- 問題: 次の英文を和訳しなさい。 6. All things considered, the project was quite successful. 7. Generally speaking, the earlier you book, the cheaper the flight.
- 解答例・解説: 6. すべてのことを考慮に入れると、そのプロジェクトはかなり成功だった。 (独立分詞構文の慣用表現) 7. 一般的に言って、予約が早ければ早いほど、航空券は安くなる。 (慣用表現)
- 問題: 「他の条件が同じならば」を独立分詞構文を用いて英訳しなさい。
- 解答例・解説: 8. Other things being equal, * 独立分詞構文の慣用表現。
Other things
が意味上の主語。
4. 目的格補語としての分詞:SVOC構文演習
SVOC構文の補語Cとして使われる分詞の用法を練習します。
4.1. 知覚動詞 + O + 分詞(選択・書き換え問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な形を選びなさい。
- I saw the thief ( run / running / ran ) away from the bank.
- We heard our national anthem ( play / playing / played ) at the ceremony.
- She felt her heart ( beat / beating / beaten ) rapidly with excitement.
- 解答例・解説:
- running: 泥棒が銀行から「逃げている」最中を見た(進行中)。
run
(一部始終/完了)も可能。 - played: 国歌が式典で「演奏される」のを聞いた(受動)。
- beating: 心臓が興奮で速く「鼓動している」のを感じた(進行中)。
beat
も可能。
- running: 泥棒が銀行から「逃げている」最中を見た(進行中)。
- 問題: 次の文を、指示に従って書き換えなさい。 4. I watched the children. They were building a sandcastle. (1文に) 5. Her name was called several times, but she didn’t notice it. (She didn’t notice …)
- 解答例・解説: 4. I watched the children building a sandcastle. (
watch O doing
) 5. She didn’t notice her name called / being called several times. (notice O done
/notice O being done
)
4.2. 使役動詞 have
+ O + 過去分詞(書き換え・英作文問題)
- 問題: 次の文を
have O done
の構文を用いて書き換えなさい。- Someone repaired my computer yesterday.
- My passport was stolen while I was traveling.
- 解答例・解説:
- I had my computer repaired yesterday. (コンピューターを修理してもらった – 依頼/サービス)
- I had my passport stolen while I was traveling. (パスポートを盗まれた – 被害)
- 問題: 次の日本文を
have O done
を用いて英訳しなさい。 3. 私は明日、歯を検査してもらう予定だ。 4. 彼は先週、車を洗ってもらった。 - 解答例・解説: 3. I will have my teeth checked tomorrow. / I am going to have my teeth checked tomorrow. 4. He had his car washed last week.
4.3. keep/leave/find
+ O + 分詞(選択・和訳問題)
- 問題: 次の各文の( )に入れるのに最も適切な分詞の形を選びなさい。
- Please keep the windows ( closing / closed ) during the night.
- Don’t leave the baby ( crying / cried ) alone in the room.
- We found the front door ( locking / locked ) when we returned.
- 解答例・解説:
- closed: 窓を「閉められた」状態に保つ(受動)。
- crying: 赤ちゃんを「泣いている」状態のまま放置しない(能動・進行)。
- locked: 戻ったとき、玄関のドアが「鍵をかけられている」のを見つけた(受動)。
- 問題: 次の英文を和訳しなさい。 4. The noise kept me awake all night. (分詞ではないがSVOCの例) 5. He found himself surrounded by reporters.
- 解答例・解説: 4. その騒音のせいで、私は一晩中目が覚めていた。 (
keep O C
の C が形容詞) 5. 彼は自分が記者たちに囲まれていることに気づいた。 (find oneself done
の形)
5. 識別力トレーニング:類似形態との区別
動名詞や過去形と形が似ている分詞を正確に識別する練習です。
5.1. 現在分詞 vs 動名詞(用法識別問題)
- 問題: 次の各文の下線部の
-ing
形は、(a) 動名詞、(b) 現在分詞 のどちらか答えなさい。- My favorite pastime is <u>watching</u> movies.
- The <u>barking</u> dog annoyed the neighbors.
- She is good at <u>playing</u> the piano.
- <u>Reading</u> in dim light is bad for your eyes.
- He injured his leg while <u>playing</u> soccer. (While he was playing…)
- 解答例・解説:
- (a) 動名詞: 補語(C)。
- (b) 現在分詞: 名詞
dog
を修飾。 - (a) 動名詞: 前置詞
at
の目的語。 - (a) 動名詞: 文の主語。
- (b) 現在分詞: 分詞構文(時)。(while playing = while he was playing)
5.2. 過去分詞 vs 過去形(用法識別問題)
- 問題: 次の各文の下線部の
-ed
形は、(a) 過去形、(b) 過去分詞 のどちらか答えなさい。- The company <u>developed</u> a new software last year.
- The software <u>developed</u> by the company became popular.
- The museum <u>was closed</u> for renovation.
- They have <u>lived</u> here for ten years.
- <u>Exhausted</u> after the marathon, he collapsed.
- 解答例・解説:
- (a) 過去形: 文の述語動詞V。
- (b) 過去分詞: 名詞
software
を後ろから修飾。 - (b) 過去分詞:
be
動詞と共に受動態を形成。 - (b) 過去分詞:
have
と共に現在完了形を形成。 - (b) 過去分詞: 分詞構文 (
Being exhausted
のBeing
省略)。
6. 総合演習:読解・作文への応用力向上
実際の英語使用場面に近い形で、分詞の知識を総合的に活用します。
6.1. 短文・長文読解中の分詞分析
- 問題: (別途、分詞を含む実際の入試レベルの英文を提示し) 文中の分詞(句)や分詞構文を特定し、その機能や意味を説明させる。あるいは、分詞の解釈が内容理解の鍵となる問題を出す。(ここでは英文省略)
- 解答・解説: (省略。実際の演習では具体的な英文と設問・解説を付与)
- ポイント: 複雑な文構造の中で、分詞がどのように他の要素と結びつき、文全体の意味を形成しているかを読み解く練習が必要です。特に分詞構文の主語や意味の特定は重要です。
6.2. 和文英訳総合演習(分詞活用)
- 問題: 次の日本語のパラグラフを、分詞(句)や分詞構文を効果的に活用して英語に訳しなさい。 「角を曲がると、彼は古い教会が丘の上に立っているのを見た。太陽が沈みかけており、空は美しいオレンジ色に染まっていた。疲れていたが、彼はその景色に魅了されて、しばらく立ち止まった。遠くで鐘が鳴っているのが聞こえた。」
- 解答例: Turning the corner, he saw an old church standing on the hill. The sun was setting, painting the sky beautiful orange. Although tired (or Being tired), he stopped for a while, fascinated by the view. He heard bells ringing in the distance.
- 解説:
Turning the corner
(分詞構文 – 時)an old church standing on the hill
(名詞修飾 – 後置修飾)painting the sky beautiful orange
(分詞構文 – 付帯状況)Although tired
/Being tired
/Tired
(分詞構文 – 譲歩/理由)fascinated by the view
(分詞構文 – 付帯状況/理由, 受動態Being fascinated
のBeing
省略)bells ringing in the distance
(知覚動詞 + O + 現在分詞)
6.3. 自由英作文での分詞戦略(描写・接続)(テーマ別例文作成)
- 問題: 「あなたの好きな場所 (Your favorite place)」について、その場所の様子やそこで何をするのが好きかなどを、分詞(句)や分詞構文を効果的に(最低4回以上)用いて、60-80語程度の英語で描写しなさい。
- 解答例: (Model Answer) My favorite place is a small park near my house, <u>surrounded</u> by tall trees. <u>Sitting</u> on a bench, I enjoy <u>watching</u> people <u>walking</u> their dogs or children <u>playing</u>. The sounds of birds <u>singing</u> make me feel relaxed. <u>Feeling</u> peaceful there, I often read books or just daydream, <u>forgetting</u> about my busy schedule. (73 words)
- 解説:
surrounded by tall trees
(名詞修飾 – 後置修飾, 受動)Sitting on a bench
(分詞構文 – 時/付帯状況)watching people walking their dogs
(動名詞watching
の目的語の一部としてwatch O doing
)children playing
(watching
の目的語の一部としてwatch O doing
)birds singing
(名詞修飾 – 後置修飾)Feeling peaceful there
(分詞構文 – 理由/時)forgetting about my busy schedule
(分詞構文 – 付帯状況)- 分詞を使うことで、場所の様子 (
surrounded
)、自分の行動 (Sitting
,watching
,Feeling
,forgetting
)、他の人々の様子 (walking
,playing
)、聞こえる音 (singing
) を生き生きと描写し、文をスムーズに繋ぐことができます。
7. まとめと次なるステップへ
7.1. 本演習の成果と課題の確認
- この演習を通して、分詞の形容詞的用法(名詞修飾、補語)、副詞的用法(分詞構文)、SVOCでの用法について、理解を深め、運用する練習ができたはずです。
- 特に、現在分詞と過去分詞の使い分け、分詞構文の意味判断と作成、類似形態(動名詞、過去形)との区別は、繰り返し確認が必要な重要ポイントです。
- 自分の弱点(特定の用法が苦手、書き換えがうまくできないなど)を認識し、講義編や参考書で再度確認するなど、継続的な学習を心がけてください。
7.2. 関係詞節学習への橋渡し
- 準動詞(不定詞、動名詞、分詞)の学習を一通り終え、英語の文構造や修飾関係についての理解が格段に進んだことと思います。
- 次に学習する関係詞節は、名詞を後ろから修飾するという点で、分詞の形容詞的用法(後置修飾)と密接に関連しています。実際、
the book written by him
はthe book which was written by him
の省略形と考えることができます。 - 分詞で培った修飾関係の理解は、関係詞節の学習において大きな助けとなります。関係詞を用いることで、より複雑で詳細な情報を名詞に付加することが可能になります。
- これまでの準動詞の知識を土台として、自信を持って関係詞節の学習に進んでください。これにより、さらに高度で複雑な英文の読解・作成能力が身につきます。