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大学入試への対策 英語

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目次

学習方針

「理解」と「暗記」

 前提として、多くの場合、「理解」をすることはない。単語一つとっても、接頭辞・語根・接尾辞、という三要素から理解して、意味を理解してる人はごく少数だろう。
 ただ、必ずしも「理解」する必要はない。「暗記」によって、一部の最難関大学を除けば、多くの大学に合格することが可能だからである。とは言え、「暗記」には膨大な時間と労力を要する。だからこそ、効率を追い求め、予備校や参考書を用いて、リストアップされた必要最小限の重要事項の「暗記」勝負となっているのである。
 一方で、核心を「理解」しさえすれば、最小の時間と労力で、応用力を高めることが可能である。特に、東京一工、早慶、といった最難関大学では、一般的な学習で目にするテンプレート的な問題の解法を暗記するだけで合格することは難しい。ただ、見たことのない問題が出題される大学は最難関大学だけではない。そう言った意味で全ての受験生に必要な姿勢であると考えている。

「理解」と「メタ認知」

 では、「理解」とは何か。端的に言えば、演繹的アプローチによって個別具体的な問題へ応用を可能にする素養、となる。そして、新しいキーワード「メタ認知」である。これは一般的には、自身を客観的に視ることのできる能力として用いられることが多いが、今回はこの用法では用いていない。今回は、目の前の問題と解説書の知識を一対一で結びつけるのではなく、様々な用例から高い抽象性を以って一般命題を導出するという、帰納的アプローチである。
 そもそも例外は存在するため、絶対的に全てをカバーすることはできないことが前提である。しかしながら、こうしたアプローチをすることで、「理解」し、「暗記」を最小限に抑えることが可能であろう。

学習スケジュール

 基本的な流れは、1年次は基礎、2年次は応用、3年次は実践、と1・2年次で入試に臨む基礎学力を醸成し、3年次で融合問題や設問形式別対策など、入試に即した対策を行っていく。
 受験勉強は、教科・科目ごとの学習、入試対策、2段階で達成される。教科・科目ごとの学習は、あくまでも実践的な問題へ臨むための土台を醸成することにある。一方で、入試対策は、実際の入試問題への適応度を高める訓練である。そのため、前者を早めに終え、後者へ移ることで、復習しながら実践力を高めることが可能になるのである。
 学習塾関係者や大学生をはじめとする受験関係者は様々な発言を様々な媒体で行なっており、何をすれば良いのか分からなくなる人もいるだろう。とりあえず、レベル別に全分野を重複しないように定評のある参考書を選んでおけば問題ない。難易度や目的が同等のものを買うと反復には良い気がするが、結局のところ、学習は前に進まない。

1年次:基礎

 基本的な学習計画は、英単語を土台として英文法を学習する。英文法は辞書系の参考書を用いながら、文法問題と英文解釈を通じて、英文法の実践を入門レベルで行う。最後に冬頃に、簡単な英語長文問題の演習を行う。また、センター試験/共通テストの過去問を用いても良い。以下で紹介する参考書/問題集の内容を理解できているならば、センター試験/共通テストで7割程度は獲得可能だ。

入門

 大学受験と高校受験では、根本的に様々な条件が異なっている。基本的に高校受験は一部の難関校を除けば、なんとなく、の受験である。志望校を決めて合格のために学習する大学受験とは異なり、現在の学力を基準に志望校を決めて合格するのである。結局、受験勉強自体も形骸化しており、過去問演習等の対策はするものの、大学受験ほどの学習の質は求められない。また、全国規模で中高一貫校などのトップ層も受験に参入し、競争が激化する。

 そんな、なんとなく高校受験をしてきた人たちにオススメなのが下記の参考書である。形骸的な説明が載っている教科書とは異なり、英文法の根源を丁寧に教えてくれる。中学生対象となっているが、難関私立校を志望する中学生が対象であり、高校生が読む内容としては、決して難易度が高いわけではない。入試のための英語、というものがどういうものか学ぶことができる。非常に完成度の高い一冊である。ただ、絶版なのか非常に高い価格設定である。

英単語

 英語科目においては、英単語をある程度知らなければ話にならない。特に覚えるべき単語を厳選し掲載しているものとして定評のある2冊が下記のものである。いわゆる標準レベルのものである。入試以前の基本的な単語は、学校で配布される英単語帳でカバーし、入試対策として下記のものを使うのが王道である。

または

英文法

 英文法は、分野としては中学で習うものと基本的に変わりないが、高校英語となると細かくなる。そうした場合、一つ一つの分野に対して深い理解が求められることになる。そこで、基本形として採用されるのが、「参考書+問題集」、の組合せである。下記では、アトラスが参考書、ネクステージが問題集に当たる。参考書を見て英文法を理解し、問題集や英文解釈で定着させる。

文法問題

 文法問題は、基本的な文法事項の定着と文法問題への対応を考える。ネクステージや類似の問題集は例題のような難易度で、一通り用例を学ぶことができる。

英文解釈

 英文解釈は、英文法を英語長文で用いる方法論である。

英語長文

 最低でも、英単語・英文解釈、を行った後、できれば文法問題も行った後で、長文読解の演習を行う。

 問題集でなくても、この段階でセンター試験/共通テストや日東駒専・産近甲龍の過去問を解いてみてもよい。目標得点率は7割。知識の確認のためであるから、時間は無制限でよい。また、少なくとも2年次までに、このレベルまで到達する方は、基本的に第一志望にすることもない大学群であるので、将来の過去問演習への影響も少ない。

 センター試験/共通テストの過去問は10年分なので、10年前の年度と合わせれば20年分の購入が可能である。前の年度ものは中古であれば、安く購入可能である。

 また、余談ではあるが、これらの試験は完全に書き下ろしで、模試や問題集なとは異なる。そのため、この段階での知識の確認としては、本試験を用いることを強く薦める。模試や問題集は私立大学等の入試で用いられるような近畿大学・近畿大学短期大学部(医学部を除く−一般入試前期) (2023年版大学入試シリーズ) 章を用いており、同じ形式で別難易度(基本的に本試験より難しい)の問題となる。

 この2つの大学は、偏差値50程度の代表的な大学である。文章自体、特別難しいものではない。実際の問題文や問題形式に触れるいう意味で演習となる。また、利用者が比較的多いことから、学校・塾・予備校と比較的入手しやすいことも大きなメリットだ。

2年次:応用

英単語

 英単語を覚える際に、一つ課題となるのが、どこまで覚えるか、である。入試で課される長文において可能な限り必要な単語を「暗記」するのか、ということである。私は、あくまでも基本的な類推方法の習得に留め、英文法によって類推を可能とする状態を勧めたい。少なくとも、多くの大学は合格可能だからである。

 接辞やイメージよって、理解、に重きを置いた英単語帳。英単語を理解する、というアプローチ事態が何度の高いものなので、万人向きではない。また、専門性が高いなどの難易度の高い試験特有の英単語が多く収録しているわけではない。そのため、1年次の項目で紹介した英単語帳を使い続けても良い。

 テーマ別に専門知識の、暗記、に重きを置いた英単語帳。基本的な背景知識や専門性の高い単語を中心に扱っている。事前に背景知識や専門用語を知っていることで、英文の理解を助けるものだろう。しかし、こうした暗記に依存した英単語学習は、読解行為の放棄、を根源的に内包している点に注意しなければならない。ただ、単に難関大向けの英単語帳よりはオススメである。

英文法

 この段階で想定する状態は、基本的な英文法知識は全て理解している、という状態である。そのため、基礎と実践(入試)との乖離を埋めることが目的である。

 基本的に英文法系の参考書は1冊で十分なのだが、より深く学びたい人のための1冊。英語学者の安藤貞雄先生が高校生向けに書かれた参考書である。一般的な英文法の辞書系参考書は英文法問題のための参考書という側面が強いが、本書はカタチに対する意味が豊富であるので、英文解釈や長文読解にも対応している。ただ、最難関大で英語を得点源とする訳でなければ、間違いなくオーバーワークである。

文法問題

 基礎問題から応用問題まで全分野をカバーしている。分野別になっており解答の予測が可能である点がマイナスだが、この問題集によって、一部の難関大学を除けば、ほとんどの大学入試で出題されるパターンに対応することが可能である。最終的に解答を暗記するのではなく、回答のプロセスを暗記するのであれば、概ね問題ない。

英文解釈

 文章中での実践的な読み方が身に付く参考書である。難易度は比較的に高いものの、特殊なテーマや難易度の高い英単語を扱っている訳ではないので、純粋に文章中での英文法の使い方を学ぶことができる。

英文読解

 2年次の応用、に関しては上記項目の後に限定する必要はない。

 標準レベルの問題集。偏差値の目安は55-65。主に旧帝大を除く国公立大学、主に早慶を除く私立大学、が対象となる。

 難関レベルの問題集。偏差値の目安は65-。主に旧帝大を中心とする国公立大学、主に早慶を中心とする私立大学、が対象となる。

3年次:実践

準備中

参考書一覧

英単語

基礎

応用

英文法

入門

基礎


応用:文法問題

応用:英文解釈

英語長文

基礎

応用

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