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はじめに現代文の基本姿勢として、二点のポイントを紹介しよう。
一点目は、客観的に読む、ということである。これは、あなたの意見や主張は聞いていない、ということである。また、同時に出発点でもある。文章を読んで次の問に答えよ、というような文言で始まる現代文科目においては、回答、その全ての根拠を本文中より抽出しなければいけない。また巷で聞く、現代文を実力ではなく運、とする主張は、筆者と回答者の間にある主張の距離によるものである。これが近ければ点数は上がり、遠ければ点数は下がる。そういう意味で、学習を放棄した者にとっては運によって点数の上下する対象として映るのかもしれない。
二点目は、採点基準より逆算する、ということである。これは、採点基準に沿って回答する、ということである。試験というのは、解く(採点)するために作られているのだから、そこには必ず採点の基準が存在する。採点基準を意識した学習を積み・回答をすることで、得点を伸ばすことが可能である。さらにいえば、試験中に採点基準をイメージし、回答できるようにしたい。採点基準は、模試であれば解答・解説の冊子に記載されているし、入試であれば(東大をはじめとする難関大に限られるが)各予備校の解答速報より共通項を探ることで確認できる。
また、この基本姿勢は、他の教科でも同様に当てはまるものである。例えば、数学においては回答指針を示すことによって同じ計算ミスでも得点が変わることがあったり、英語において文法知識の確認が不明と理由で「意訳」による減点・不正解、がこれにあたる。
一
問1・問2
省略
問3
注目したい表現は、日常的に、の修飾表現である。加えて、「食べる」に相当する段落を選択する。
さらに、接続語や指示語をヒントにするとよい。
解答例
ハ
問4
まず、空所の前後からっとわれている内容を確認する。今回、問われている内容は、考える主体は何か、ということ。
この内容は、空所の直後に記述してある。すなわち、考える主体(= 私たち、自分自身)は食べ物を食べることによって生かされている、ということ。
解答例
ニ:何からできているのか
問5
「他者性」についての理解が重要となる問題。ここでは、食べ物の持つ何らかの性質・限定してしまうと、途端に本文理解が難しくなってしまう。こうした抽象性の高い内容を、読者の都合で勝手に具体化せずに、高い抽象度を維持したまま読むことは、重要である。
今回の問題は、食べ物は体内に入ることで、元々の原形は失われるが、身体に与える影響は依然として残っている点で、他者性の解消は難しい、とされている。
解答例
イ:食材は、主体の内に取り込まれてその輪郭を失った後も、主体の心身に影響を与えるということ
問6
知識問題。基本知識として、抑えておきたい。
解答例
イ:よっぱらうこと
問7
傍線部を含む文の冒頭にある指示語に着目する。すると、傍線部は前文に記述されている、育んだ技術と生み出した食卓作法であることが分かる。また、傍線部以後、具体化されているので、書いてある内容自体は分かるだろう。迷うとしても言語表現で迷うようにしたい
食事行為によって、前者(自然)と後者(文化)の境界は取り除かれ体内に入り込む。また、この行為は、エネルギー補給という明確な意図を以って行われる。この二点が把握できるかがポイント。
解答例
ホ:自然と文化の境界を超え、「生物」を人間の身体に資する「食物」として取り込むということ
問8
知識問題。日本語は単語自体の意味が強いので、言葉を知らなくても、禁止、を思い浮かべたい。
解答例
ロ:タブー
問九
もはや、知識問題と考えて良いかもしれない。可食性は、食べられる性質のこと。網目とは、分別する道具のこと。つまり、「食べられるか、食べられないか、を分けること」、である。
解答例
ハ:食べられる生物種と食べられない生物種とを分ける規範
問十
解答例
イ:根や腸における微生物や細菌類は、宿主にとってのエネルギー吸収や危険物排出に関わることで、自らと宿主との種を超えた共生を実現させている。
問十一
空所直後の具体化に気づけるかがポイント。
エネルギー摂取が物質の次元、欲望の充足などが心的な次元であり、双方に影響を及ぼしていることが分かる。
解答例
ホ:貫通
問十二
解答例
ハ
問十三
解答例
ニ:常態
問十四
解答例
ハ、ホ