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共通テスト 試験解説  2024年度 本試験 英語

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所感

 難易度を無理矢理に上げてきた、という印象を強く受けた。というのも、共通テストは学習指導要項の影響を強く受けることから、本文の内容が難しくなることはありえない。単語や文法、文構造といったものは概ね標準的と言われる参考書や問題集などによって十分に対応できるものである。今回、こうした印象を受けたのは、選択肢表現に本文のイイカエ表現が積極的に用いられていること、強引とも受け取られるような推測問題が出題されていること、の2点だ。もちろん、回答できない程のものでもないが、本文から逸脱する印象を受けた。
 実際に、2006年頃の慶應義塾大学法学部の300字程度の文章と本年度の文章について、GUNNING FOG READABILITY、という読みやすさの指標を測ってみたところ、慶應義塾大学の文章は約15と評価されるのに対し、共通テストの文章は約7から10前後という結果であった。このことからも、文章自体が特別に難しいものではないことが分かる。

 情報処理に対する重要性が強くなった印象がある。単に該当箇所を見つけるだけでなく、その解釈について精査し、文意の整合性を確かめる作業が必要になるからである。そのため、文単体の構造だけでなく、文章全体の構造にも焦点を当てて学習していく必要がある。
 例えば、第2問Bは非常に分かりやすい文章構造をとっていることが分かる。最初に大枠のテーマ設定に関する前提が記述されている。そして、各プランについての説明がなされている。最後に、筆者の意見が書かれている。段落ごとのテーマ設定が明確であることに着目すれば、設問を見たときにどこを読めばいいのか、検討をつけることが可能である。こうした、検討をつけながら読む(読み飛ばしてはいけない)ことを「強弱のある読み」として、推奨する。受験に慣れていないと、全ての文章を精読するようなアプローチを採用する傾向が強いが、時間制限のある試験においては推奨できるものとは言えない。

 対策について、文章全体のテーマを俯瞰するような読解はセンター試験を、言い換え表現や推測問題への対応は早稲田大学人間科学部の過去問をお勧めする。
 

第1問

A

問1

 TELSの生徒は入場料を支払う必要はない、とあり、その後に生徒IDを受付で見せるように、と本文では書かれている。このことから、「(生徒IDを見せること)=(TELSの生徒であると認識させること)」というような関係性を見抜くことができるかがポイントである。

解答

④:show proof that you are a TELS student

問2

 解答根拠となる部分は、Learn how people from these cultures use facial expressions and their hands to communicate、である。選択肢中のgesturesが本文において具体化されることを除けば、ほぼ同じ文である。そういう意味で、表情や手振りをジェスチャーと理解できるかが、ポイントとなろう。
 gesturesについては、関連用語としてのbody language(身体言語)、抽象概念としてのnonverbal communication(非言語コミュニケーション)、も抑えておきたい。特定のテーマに対する対策としてではなく、もはや受験生としての常識と化しているため、他の受験生に差をつけられないようにしておきたい。

解答

①:learn about gestures in various cultures

B

問1

全文を対象とした内容一致問題のため、全文を読んで解答しても良いかもしれない。

解答

④:an arts area with both an art gallery and a concert hall

問2

 3つのツアーの共通点が問われている、という問われている内容を設問から読み取った上で解答したい。

解答

③:spend time both indoor and outdoor

問3

 それぞれの場所について作られた年代を把握する問題である。単語ベースで本文を探せば、簡単に該当箇所を見つけ出すことができる。

解答

①:The Hockey Area

第2問

A

問1

 クラブについての設問であるから、Invitation to the Strategy Game Clubの上部に書かれていることにアタリをつけたい。

解答

①:Absolute beginners are welcome

問2

 Invitation to the Strategy Game Clubの下部に戦略ゲームをすること以外の項目について、箇条書きで列挙されていることに注目したい。また、not問題であるから、間違えているものを積極的に選択する、書かれていないものを消極的に選択する、の2つの方法を考える。今回の問題は、選択肢の内容が書かれていないので消去法で選択する。

解答

②:Playing matches against computers

問3

 主張を答える問題であるから、Member Coments、に注目する。

解答

①:comparing different games is interesting

問4

 設問から本文/資料の全体を読んで答える問題であることが分かる。いわゆる「リード文のない内容一致問題」と同じようにアプローチすれば良い。具体的には、選択肢について、動詞の左側(主に主語)に注目し、それを本文/資料から検索し、該当箇所を確認する。

解答

④:strategy games help improve one’s concentration

問5

 このクラブがどのような生徒に合っているか、を選択する問題。おそらく文章を読んで理解できる内容を答える問題となるのだろう。クラブ概要についてはInvitation to the Strategy Game Clubに記述されているので、この項目を重点的に確認したい。

解答

②:improve their skill level of playing strategy games

B

 段落ごとのテーマ設定が明確に設定されているので、この点に注目し、読み進めていきたい。大きな流れとしては、概要・前提等の説明、各プランの説明、筆者の意見、となっている。おそらくパラグラフリーディングと呼ばれる、段落ごとの要旨や段落同士の関係性を意識して、文章全体を俯瞰して理解するような読み方を実践したい。一点、読解技法の呼称については詳しくは知らないので、他の呼称が用いられているかもしれない。

問1

 リード文のない内容一致問題。文章全体から選択する必要がある。選択肢の文について動詞の左側(文の主題)を本文と対応させて考えれば良い。必ずしも、設問の順番通りに解く必要はない。無条件に解く順番と設問の順番を対応させるのではなく、必要に応じて柔軟に対応できると良い。

解答

①:Day and night medical assistance is available with the most expensive plan.

問2

 先に述べた通り、この文章は段落ごとにテーマ設定が明確である。そのため、一番安いプランが第5段落であることに注目して、選択肢と照らし合わせていけば、自然と正答が可能である。

解答

①:Email support

問3

 保険会社についての説明は第2段落であるから、ここから探す。若干のイイカエはされているものの、難解なものではないので、迷わずに正解したい。

解答

①:A and D

A:They allow monthly payment.

D:They offer an Internet-based registration system.

問4

 筆者の主張は最終段落である。が、実はこの部分に書かれているのは友人の加入したプランであり、筆者の加入したプランについては書かれていない。これを踏まえ各プランの説明に目を向けると、The Standard Plan warked、とあることから、スタンダードプランを選択したことが分かる。

解答

③:the option for cost reduction was attractive

問5

 筆者の主張は最終段落であるから、これを読めば良い。ザックリとした内容は、「病気にならないから保険料は捨てるようなものと思っていたが、プレミアムプランに加入していた友人が手厚い補償を受けたことを知り、その重要性を認識した。」、いうものである。この後半部分に合致するものを選択すればよい。

解答

②:She considers travel preparation to be important.

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